被せ物って外れたままにしておくと何が起こるの?
2024年08月30日
こんにちは、歯科医師の飯田です。
今日は被せ物って外れたままにしておくと何が起こるの?についてお話ししていきます。
まず水ってどれくらい小さいかわかりますか???
0.38nmになります。この大きさはナノメートルという単位で1nmは1億分の1メートルになります。ここで他の大きさをみていくとコロナやインフルエンザのウイルスが0.1μmで100nmになります。花粉が大きいものは100μmなので1000000nmとなります。
では虫歯菌と言われるものの大きさはどれくらいだと思いますか?
なんと1μmになります。つまり花粉よりも小さいのです。こんなに小さいので隙間があればどこにでも入れます。
つまり間があることで虫歯は起きやすくなるということがわかりますね。
ではよく言われている銀歯は良くないとはどういうことなのでしょう?
銀歯は歯と比べてとても固くまた熱によって縮んだり膨張したりします。つまり歯に形を作って入れる詰め物や被せ物はお味噌汁を飲んだ時、アイスを食べた時、固いものを噛んだ時に銀歯と歯の形は変わってしまうのです。そうなると銀歯と歯の間に溝ができます。この溝を通って虫歯菌が入ると虫歯になるのです。
でも、ゴールドとかはいいのかな?とおもう方もいると思います。ゴールドはただの金が詰められているわけではなく、固さや膨張や収縮など歯の値とできるだけ近くするための合金になります。なので歯とのフィット感が良くなる上固さも似てるので噛み合わせではと一緒に形を変えていきます。
そしてセラミックと言われているものは金属とは違いしっかりくっつくので間から虫歯になる可能性を低くしています。
このような理由でお口の中の詰め物や被せ物がまた虫歯になる理由の一つになります。
そんな中で被せ物や詰め物が取れた状態で放置した時どんなことが起きるでしょうか?
大体の詰め物被せ物を入れる時その下に神経から距離を保つために樹脂のものや、土台を建てるために樹脂のものや金属のものを使うことが多くあります。その部分が露出するということは、その部位から虫歯菌が隙間から入った場合虫歯になるのはより神経の近い位置や虫歯ができた時に歯を抜かなくてはいけない深い位置に虫歯ができるなどより深刻になることが多くあります。
これだけみても被せ物やなどを取れて放置すると怖いと思いますが、放置するにあたって他にも歯が割れるリスクが高くなるという怖いこともあります。
歯を根っこの治療した場合、治療した事のない歯の硬さを100%とすると何もしないと30%くらいまで下がると言われています。これを被せる事で120%まで上がることで歯の割れるリスクをできるだけ下げてます。しかし取れたまま放置すると30%のままなので割れるリスクがとても高くなります。
他にも詰め物をとれたまま放置すると変なところから割れるリスクが上がり最悪歯を抜かなくてはいけなくなる可能性もあります。
これまでのことをまとめてみると被せ物を取れたまま放置すると
1虫歯になりやすく歯や神経を残せなくなる可能性が高くなる。
2割れてしまうかもしれない。割れ方によっては歯が残せなくなるかもしれない。
となってしまう前にしっかり歯科に通っていただければと思います。