2018年04月29日
こんにちは♪
歯科衛生士の川嶌です(^-^)/
今回は、歯科の専門用語について、お話させて頂きたいと思います!
みなさんは、歯周病の治療「SPT2」とは、どのような事なのかをご存じでしょうか?
SPT2とは「歯周病安定期治療」のことです。
自覚症状が少なく、知らないうちに悪化しやすい歯周病は、歯周組織(歯茎・セメント質・歯槽骨・歯根膜)に発生する疾患のことです。
歯周病は自覚症状が少ない病気で、腫れや出血、歯のぐらつきなどの症状に気付いた頃には状態が悪化し、治療に時間がかかったり、抜歯が必要となったりする深刻な病気です。
歯周病の進行度合いの一つの目安に、歯周ポケット(歯と歯茎の間の溝)の深さがあります。
中程度~重度の歯周病の場合、適切な治療を受け一時的に病状の安定がみられたとしても、歯周ポケットが深い状態のままであることもあります。
このような場合は、歯周病の再発が懸念されるため、安定した状態を維持するために継続して行う治療「SPT(えすぴーてぃー:supportive periodontal therapy)」へ移行することもあります。
SPT2で行われる主な治療内容は、
※歯周病の誘発因子の治療
※適切なブラッシング方法と食生活の見直しなどの指導
※専用の器具を使用したプラークや歯石の除去などです。
SPT2の効果
①歯垢を除去する事でお口をすっきりさせます。
②歯がピカピカになって歯磨きでは取り切れない汚れを取る事で、細菌を再付着しにくい状態にします。
③虫歯のリスクの安定化
歯磨きでは取り切れない強固に付着している細菌(ミュースタンス菌)を取り除く事ができます。
歯面を綺麗な状態に維持することにより、ポケット内の細菌の繁殖を抑制する事ができます。
④歯周病のリスクの安定化が出来て、
歯磨きでは届かない歯周ポケットの中の細菌も取り除く事ができます。
⑤歯を強くしてくれます
フッ素ペーストでクリーニングする事でする事で、歯の質を強化することができます。
SPT2の最大の目的は歯周病菌の増加を抑制し、歯周病の進行を抑えるだけでなくお口に発生している悪玉菌を全身に散りばめないようにするためです。
お口の中の健康を獲得し、さらに全身的にも健康をGETすることができます。
美味しく自分の歯で噛むことにより、健康寿命をさらに延長することが可能となります。
歯周病の治療のためには、毎日自分でする歯磨きはもちろんですが、歯科医師や歯科衛生士のお口の健康管理のプロによるメインテナンスやケアもとても大切です
SPT2を行うために定期的に歯科を受診することは、再発の早期発見にも役立ちます。通院頻度はお口の状態によって異なりますが、およそ1~3ヶ月に一度です。
歯とお口、体の健康のためにも定期的な受診をおすすめいたしますo(^o^)o
2018年04月26日
こんばんは!!
保育士と受付をやっております、片岡ですo(^o^)o
今回は、「かかりつけ機能強化型歯科診療所」についてお話したいと思います。
厚生労働省は2016年保険改定で「かかりつけ機能強化型歯科診療所(か強診)」を制定しました。
その目的は、保険の枠組みを一部拡大し、「う蝕(むし歯)や歯周病の重症化予防治療」をより広く定着させることです。
歯を失わないための定期管理(メインテナンス)を、保険診療で行うことができる専門的な歯科医院です。
一人ひとりの患者さんへ、生涯にわたり安心・安全な治療を提供することはもちろん、定期的なお口の検診や予防を図ることで患者さんの健康に寄与することができると認められた歯科医院です。
保険改定によって変わった点を、簡単にお伝えします。
一言で言うと、「う蝕(むし歯)や歯周病の重症化予防治療に対して、保険の適用が受けられやすくなった」ということです。
1点目は「エナメル質初期う蝕管理」です。
これまでは、フッ素塗布を保険でおこなおうとすると、3カ月以上の期間を空ける必要がありました。
新制度では、毎月の塗布が可能となっています。
2点目は「歯周病の安定期治療の新基準」です。
こちらも同様に、検査・歯石取り・歯面清掃などが毎月、保険を使って受けられます。
3点目は「在宅患者訪問口腔( こうくう) リハビリテーション指導管理」です。
お口の中にお悩みがあってもなかなか来院できない患者さんがいらっしゃいます。
そのような方に対し、保険の網を広げていくことで、治療の機会を提供しようというものです。
ただし、保険適用の拡大をすべての医院に認めているわけではありません。施設基準を決め、そのすべてを満たした歯科医院だけが「か強診」を名乗ることが出来ます。
もちろん、このような取り組みを、従来から引き続き実践している歯科医院もあると思います。
「か強診」の認定を受けている医院は2017年6月現在で約1割しかないのです。
かかりつけ機能強化歯科診療所は、「安全・安心が得られる医院」という部分に着目していただきたいです。
当医院は、常に患者様の為に自分用磨きに力を抜きません。今後とも成長のために日々精進していきたいと思いますので、これからも市川ビルさとう歯科医院をよろしくお願いいたしますm(_ _)m
来週は、SPT2についてのお話の予定です。
目を通していただけたら嬉しいです☆
2018年04月23日
皆さんこんにちは。
市川ビルさとう歯科医院 副院長の吉です。
最近は日中がものすごく暑いですが、夜などはとても冷え込んでいますね。
体調はいかがでしょうか。
十分にお気をつけてください。
さて、今回は口腔内カメラの重要性について説明したいと存じます。
●そもそも「口腔内カメラ」って?
口腔内とはお口の中のことです。お口の中を歯医者専用のカメラを用いて撮影していきます。(映すのは口元だけです。顔は映しません。)
此方が口腔内写真で使用する専用のカメラです。
暗いお口の中でも明るく撮影することができます。
多くの患者さんがいろいろな悩みをお持ちの状態で来院され、一つ一つをきちんと治療やメインテナンスを行って、健康なお口の環境にしていきます。しかし、「喉元過ぎれば熱さを忘れる」と言うことわざがありますが、徐々に改善していくお口の中の状態を客観的に比較してご理解して頂くのに、レントゲン写真は当然のことながら、口腔内写真(デジカメで撮影)も重要な資料になります。いくら文章で保存していても、歯ぐきの色や形態、歯の状態などを視覚的に再現することは不可能です。しかし、口腔内写真があれば、誰がみてもご自分の口腔状態がどのように変化したかは、一目瞭然です。写真はごまかしようがありません。
レントゲン写真・口腔内写真とも、以前の状態がどのようであったのか永続的に当医院のコンピューターに保存致しまして、いつでも御本人に提示できるシステムを整え、長期的にアドバイスできるホームドクターとしての体制を確立しております。臨床経過を真摯に見つめることは、臨床医にとって最も大切な姿勢です。
データの収集は、患者さんにとりましても、医院にとりましても、【宝物】だと思っております。
2018年04月15日
こんにちは( ̄ー ̄)
管理栄養士・事務長の青木です。
4月から新学期が始まり、皆さんはもう新しい環境、体制に慣れましたでしょうか?
体調を崩しやすい季節でもありますので体調管理もしっかりされてくださいね。
さて、今回はマイオブレースのアクティビティについてお話致します。
そもそも「マイオブレース」とは
マイオブレースとはオーストラリアで発案されたハリガネなどを使わずにお口周りの筋肉、舌の正しい使い方を習得し、正しい「機能」を獲得することを目的としています。その過程で歯並びも正しくなるとされています。
最近になって研究が進み、歯並びが悪くなる原因には、お口の筋肉の機能の低下が挙げられることが分かってきました。 口呼吸をしていたり、舌が異常な位置にあったり、間違った飲み込み方をしていたりすると、お口の筋肉が正常に発達せず、歯並びや顔の発達にまで影響を与えるというのです。
特徴として「後戻りがしにくい」「ハリガネを使わない」「歯を抜かなくても矯正できる(すべての方に適応されるわけではありません)」などがあります。
さて、ハリガネを使わずにどのように矯正を行うのかというと、「マウスピース」と「アクティビティ」と呼ばれるトレーニングを行い、歯並びを改善していきます。
今回はそのアクティビティに焦点を当てて説明したいと思います。( ̄ー ̄)
アクティビティは専用の動画を見ながら訓練を行っていきます。
画像のような愉快なキャラクター達と1つずつ機能を獲得するためのトレーニングを行っていきます。
指導には講習会やセミナーに参加し専門的な知識を持った歯科医師、歯科衛生士が行います。
また、アニメーションの中では「正しい機能を得るために必要な栄養素」なども詳しく説明してくれます。
正しい食習慣を小さいうちから身に付けることでお口周りの機能だけでなく、健康的な体を手にすることもできます。
マイオブレースのことについてもっと知りたい、などのご要望がございましたら、一度当院にお越しください。
健康的で正しいお口の中の環境は親が子どもにできる最高のプレゼントです。( ̄▽ ̄)
2018年04月5日
こんにちは!
受付・保育士の草間です(^_^)
前回までのブログで、お子様の正しい呼吸や嚥下、姿勢などが歯並びの改善へつながるというお話をしてきました。
今回は、舌についてお話したいと思います。
◇舌の役割
①味覚
舌の表面には味覚を感じるセンサー「味蕾(みらい)」があります。味蕾は舌だけでなく、上あごや頬の内側にも分布していますが、その大部分は舌が占めているので、主に舌で味を感じることができます。
②咀嚼、嚥下
食べた物が喉から食道・胃へ送り込まれること、飲み下すことを嚥下といいます。そのなかで舌は口の中にある食べ物を上手に食道に送り込む、重要な働きをしています。
また、効率的に奥歯で噛むために、歯と歯の間に食べ物を運んだり、食べ物と唾液を混ぜ合わせたりするのも舌の役割です。舌の機能が落ちると、食べ物が上手に食べられなくなるのはこのためです。
③発音
私たちは口を動かすと自然に言葉が発せられているような気がしますが、実はここでも舌の働きが肝心です。言葉が口から出てくるのは、声帯から発せられる振動した空気を、口腔内で共鳴させて音にさせているからなのです。
このとき共鳴をうまく形づくるのが舌。舌が上手に動かないと、言葉がうまく出せないようになってしまいます。
この3つの代表的な舌の働きを見ても、どれも私たちが生きる上で大切な役割を果たしていることが分かります。
◇舌の構造
口の床(下顎底)にあたるところにある、筋性の器官が舌です。
舌の表面は4つの舌乳頭と、歯茎と同じ丈夫な角化歯肉で出来ています。舌は主に筋からできています。この筋は2つに大別され、舌の形を変える筋群(内舌筋(ないぜつきん))と舌を前後左右に動かす筋群(外舌筋)からできています(舌下神経支配)。
とくに、舌根(ぜっこん)の外舌筋が骨につながっていますが、逆に先端側はどこにもつながっていないために自由に動かし、舌自体の形を自由に変えたりすることができます。
べーっと出して見えているのは舌のほんの一部。見えていない部分は口腔内の筋肉、顔や首の筋肉はもちろん、咽頭や食道などと直接つながり、骨格とも密接につながっています。つまり舌は全身とかかわり合っている、意外にも大きな臓器といえます。
◇嚥下時の正しい舌の動きとは
飲み込む時に舌を前に突き出したり、口の周りにグッと力が入る飲み込み方(逆嚥下)は間違った嚥下です。
舌や唇にはとても強い力があります。
間違った嚥下を毎日繰り返すことで歯並びにも影響が出てきます。
正しい嚥下とは、舌が上顎に吸い上がったまま口を閉じ、口の周りの筋肉が動かない飲み込み方です。
◇正しい舌の位置とは
リラックスしている時の正しい舌の位置は上あごです。舌を出して、戻ったところが本当の舌の位置。この位置を、スポットと言います。
思ったより後のはずです。舌の先が、前歯の裏に当たっていたり、舌の両側に歯型がついていたりする方は、 舌の位置が低下しているということです。
間違った舌の位置は、口呼吸や逆嚥下を起こしてしまいます。
皆さんの舌の位置はどこにありますか?
ぜひ確認してみてくださいね!