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舌小帯について

2019年09月30日

皆様こんにちは!
歯科衛生士の小網です。
本日は舌小帯のお話です!

舌小帯とは、舌の裏側の真ん中で口の底に向かっているヒダを舌小帯といいます。
このヒダが短いと舌の先がハート状に見えます。


この舌小帯が短いと何が起こるかというと
特に舌を口蓋に拳上させることが難しいことから発達障害、上顎の発育障害、歯列不正、口腔内の清掃不良を引き起こします。
受診される多くの方は、
「かつぜつがわるい」
「早口ことばが言えない」
「長い間話をすると舌が疲れる」
「速く話をすると舌がもつれる」                   のような症状を訴えられます。

舌小帯の短縮の程度は舌の先をどの程度あげられるかによって、軽度・中等度・重度に分けられます。簡単な判定方法をご紹介します。「お口を大きく開け、舌の先を上あごにつけてください」と言います。お口の大きさ(たての長さ)の1/2以上あげられたら、「軽度」です。1/2以下しかあがらない場合は、「中等度」です。舌を上にあげようとしても下顎の歯よりもあがらないか、全くあげられない場合は「重度」と判定します。

「軽度」では、舌小帯が細い紐のように見えますが、舌先を上あごにつけたり、口の横につけたりすることは自由にできます。ラ行を思い切り速く言おうとすると舌がもつれる感じがありますが、日常生活での障害はほとんどみられません。

「中等度」では、舌を前に出したときに先がハート型にくびれます。舌小帯もしっかりした白い紐のように見えたり、ヒダに見えたり、膜のように見えます。舌先を上あごにつけようとしてもつけられず、口の開き方を小さくすれば、なんとか上あごにつけられるという状態です。また、口の横に舌の先をつけることができませんし、くちびるをゆっくりなめることも苦手です。発音では、ラ行がダ行に近く聞こえたり、速く言おうとすると舌がもつれることがあります。くちびるについた食べものを舌でなめることができなかったり、ソフトクリームをなめられないと話される方もいらっしゃいます。

「重度」では、舌を前に出そうとしても下くちびるぎりぎりくらいまでしか出せず、舌を上にあげることができないので、舌小帯が舌の裏に隠れて、よく見えない場合もあります。

このように、舌小帯短縮の程度が軽度の場合は、発音や摂食嚥下機能に問題があることは少ないので、あまり治療の対象となりません。中等度や重度の場合は、「哺乳が上手にできない」、「話すときに舌がもつれる」、「硬いものが上手に食べれない」といった、哺乳障害、発音障害、摂食・嚥下障害が認められることが多く、治療によって改善することが多いといえます。

舌小帯短縮症に対する治療には、手術と機能訓練があります。舌小帯短縮の程度が軽度の場合は、舌を上手に動かすトレーニング(機能訓練)を行うだけで症状が軽減される場合もあります。トレーニングだけでは舌の動きを改善するのが難しいと判断された場合には、舌小帯のヒダを切る手術(舌小帯伸展術)を行います。術後は、瘢痕収縮の防止や、動きやすくなった舌を上手に使いこなせるようにするために、機能訓練を行います。

皆様の中で、滑舌が悪いなどで
悩まれてる方はいらっしゃれば
舌小帯が短い場合があるかもしれません。
気になる方は、一度受診してみても良いかもしれませんね!

食いしばりとマウスピース

2019年09月23日

皆様こんにちは!
歯科衛生士の田村です。
今回は、食いしばりとマウスピースについてお話していこうと思います。

突然ですが、朝起きた時に顎や歯が痛い、歯の詰め物がよく割れる、原因が分からない頭痛や肩こりがある…こういった症状でお困りの方はいらっしゃいませんか?
もし思い当たる方は「食いしばり」「歯ぎしり」が原因になっている可能性が考えられます。実は食いしばり、歯ぎしりは歯に様々なトラブルを引き起こす原因のひとつなのです!
今回は食いしばりの原因や、歯への影響などについてお話していきます。

まずは食いしばりの種類について。
食いしばりにはいくつかのタイプがあります。

①上下の歯をギリギリ擦り合わせるタイプ
②上下の歯を強く噛み締めるタイプ
③上下の歯をカチカチと噛んで鳴らすタイプ

一般的には、①が最も多く見られる歯ぎしりです。
食いしばり、歯ぎしりは昼夜合わせると90%近くの方がしている可能性があるとの報告がでています。しかし、日常的に癖になっていることもあり自覚がしにくく家族からの指摘などで初めて気が付く方が多いそうです。
では、食いしばりは何が原因で起こるのでしょうか?
人により原因は様々ですが、多くはストレスが原因と言われています。強いストレスを感じることで顎に力が入ったり、ストレスを発散させようと歯ぎしりをしてしまう場合もあります。
その他にも、歯並びや歯の詰め物が原因で噛み合わせが安定せずに歯ぎしりをしてしまう場合もあります。
こういった歯ぎしり、食いしばりは歯に多くのトラブルを引き起こしてしまいます。

・顎関節症:顎に強い負荷がかかる為、痛みがでたり口が開けにくくなります。

 

・歯の摩耗、歯が割れる:歯がすり減ったり、詰 め物またはそのものが割れることもあります。

・歯茎、骨への影響:強い負荷がかかるこで、
歯茎が下がり、歯との隙間も広がることで歯周病が悪化したり、歯がグラつく恐れがあります。

・頭痛、肩こり:顎から首、肩の筋肉が緊張することで頭痛が起きたり肩こりが続く症状も見られます。

食いしばり、歯ぎしりを放っておくといずれこのような症状が出てしまいます。
では改善するにはどうしたらいいのでしょうか?
食いしばり、歯ぎしりの予防、改善には
①歯を離す意識をする
②マッサージをする
③マウスピースをつける
などが挙げられます!

日中の予防には、上下の歯が離れているか意識したり、こめかみ辺りをマッサージして筋肉をほぐしてあげるのも効果的です。
また、原因であるストレスを溜めないことも食いしばりの改善にはとても重要です!
しかし、夜間寝ている間に歯が離れているか意識することは難しいですよね…
そんな時は就寝時につけるマウスピースの使用をオススメします!


マウスピースを付けることで、
・歯の擦り減り防止
・歯や被せ物の破損防止
・顎関節の負担軽減
などの効果を得ることができます。
しかし、マウスピースはあくまでも歯を衝撃から守るものであり、根本的な原因である歯ぎしりや食いしばりをなくすことはできません。
なので、マウスピースを使いつつ歯を離す意識をしたり、マッサージをするようにしましょう!
マウスピースが適応かどうかは1度お口の中を診させていただいてからの判断になりますので、是非ご相談ください!

もしかしたら食いしばりしてるかも?という方や、食いしばりがあるか確認してほしいという方はお気軽にご相談ください♪

知覚過敏

2019年09月16日

こんにちは。歯科医師の堀井です。今回は知覚過敏症についてお話します。
皆さんは冷たいものや歯ブラシをしたときに歯がしみることはありませんか?
冷たいものだけでなく甘いものがしみる場合や、治療した歯がしみてしまったり、
奥歯で硬いものを咬んだ時にピリっと感じるなど知覚過敏症にはいろいろなケースがあります。

知覚過敏症の原因は生活習慣に非常に密着しています。
炭酸飲料などの酸性飲食物の頻繁摂取や、
歯ぎしり、食いしばりによって歯に強い咬合力が加わることが、
知覚過敏症の発症、悪化、再発に大きくかかわってきます。

知覚過敏症の主な原因には

①不良なプラークコントロール(細菌の産生する酸)
②酸の過剰摂取・頻繁な嘔吐
③歯頚部実質欠損
④咬耗による象牙質露出
⑤歯ブラシによる摩耗(荒い研磨剤)
⑥歯石付着抑制歯磨剤(ピロリン酸ナトリウム)の使用
⑦その他(プール中の塩素等)

などがあげられます。
知覚過敏症は一種の生活習慣病ととらえることができます。
したがって知覚過敏の症状を改善して原因を除去するためには、生活習慣の改善が必要になる場合があります。

知覚過敏の発生機序として現在、一般に考えられているのは動水力学説という、
1890年代に窩底の液体の動きを観察したGysiの臨床報告に基づいたものです。

露出した象牙質に開口した、象牙細管の管内組織液がさまざまな刺激によって動くことで、
鋭敏となった神経終末や象牙芽細胞が興奮して痛みが生じます。

また知覚過敏発症のプロセスの一つとして
歯面へのプラークの滞留

歯周病の進行

歯肉退縮

象牙質露出

知覚過敏発症

痛みによるブラッシング不良

さらなるプラークの滞留

歯周病・知覚過敏のさらなる進行
という悪循環があります。

知覚過敏症を改善するためにまず行うことは、口腔内を酸性状態にしないことです。

①食べたり飲んだりしたらすぐに水で口をよくゆすぐ
②食後3分以内にできれば歯を磨く
③酸性食品の習慣性摂取をやめる
等のホームケアが有効です。

食後三分ほどで口腔内は酸性に傾き、歯の表面のエナメル質が溶け出してしまう臨界pH(pH5.5)
に達します。

なので、できる限り食後早めにブラッシングを行いましょう。
ただし荒い研磨剤入りの歯磨き粉は歯を摩耗させてしまうので、
歯磨剤をつけずに磨くか、研磨剤の入っていない知覚過敏症に対応した歯磨剤を使用してください。

知覚過敏用の歯磨剤には

シュミテクトシリーズ

システマセンシティブ ソフトペースト

メルサージュヒスケア

チェックアップ ルートケア

GUM Pro’sデンタルジェル センシティブ

などがあります。

これらの知覚過敏用の歯磨剤を用いた日常的なケアは、
知覚過敏症の発症予防を含めて非常に効果的です。

個人トレーについて

2019年09月15日

みなさんこんにちは♪♪

歯科衛生士の平田です。

時が経つのは早いもので、9月も中旬を過ぎ、秋が近くなるのを感じる今日この頃ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

今回のテーマは「個人トレーについて」です。一般の方々にはあまり聞き慣れない用語だと思いますが、個人トレーというのは、おもに入れ歯を作製する際に使用する、オーダーメイドの歯型を採るためのトレーのことです。既成のトレーだけでは細かい部分まで適合しないこともあり、歯茎だけを型どりするのではなく、その周りの頬粘膜や舌の動きをとる上でそれぞれの患者様のお口にピッタリ合ったトレーを使用することで、より精密な型を採ることが出来ます。保険・自費を問わずこのトレーは作製します。

個人トレーを作ることは出来るだけ痛みの少ない、外れにくい、しっかりと噛める入れ歯を作製するために非常に重要な工程なのです。

次に個人トレーの作り方を簡単にご紹介いたします。

まず、既成のトレーで型どりして作製した石膏模型に、ワックスを溶かしながらペタペタと貼りつけていきます✩°。⋆

そして個人トレー作製用の粉と液を混ぜ合わせます。この粉と液は混ぜ合わせると餅状に軟らかくなります✩°。⋆

それをまとめて石膏模型に被せて均一になるように延ばしていきます。延ばしながら少しずつ形を整えます✩°。⋆

 

同じ材料で取っ手も作りくっつけます✩°。⋆

固まったら石膏模型から外し、余分な所を削って形を整えます✩°。⋆

 

この一連の作業を技工士さんにお願いする事もありますが、基本的には患者様の担当医が作っています。たま〜に衛生士が作ることもあります。この作業が意外と大変なのですが、地味にコツコツ、細かい作業が好きな人にはこれが楽しかったりもします。私自身も個人トレーを作るのは結構好きだったりします。

こうして完成した個人トレーを使って、チェアサイドで2回目の型どりを行い、入れ歯の作製が進められていきます。

いかがでしたか?専門的で少し難しいお話になってしまったかもしれませんが、現在噛めない、外れやすい、歯ぐきが痛いなど、合わない入れ歯に関するお悩みを抱えてはいませんか?まわりにそのような悩みを抱えている方はいらっしゃいませんか?入れ歯に関するお困りごとがございましたら、ぜひ当院にご相談くださいませ*・.。*

 

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顎関節症(がくかんせつしょう)

2019年09月6日

こんにちは!
歯科衛生士の川嶌です(^o^)♪

今日は『顎関節症・がくかんせつしょう』についてお話しさせていただきます。

最近、初めて来院される患者さんの中に、顎の関節にお悩みを持つ方が増えてきています。
お口の開け閉めの際に痛みが生じたり、音がする、顎の関節に違和感がある、口が開かない等の症状があり、その多くの場合『顎関節症』と診断されます。
男性に比べると女性のほうが約 3 倍多く、年代別では20代から30代に多くみられます。 そして女性に多い理由として、一般に女性の靱帯が男性よりやわらかいこと、顎関節の適合がしっかりしていないこと、さらに女性ホルモンの関与などがあげられていますが、確実なことはまだよくわかっていません。

では、顎関節はどこにあるかご存知でしょうか?

両側の耳の穴の少し前に人差し指を置いて口を開け閉めしてみてください。 骨がぐりぐり動くのが分かると思います。 そこが顎関節です。手足の関節とずいぶん違うと思いませんか?どこが違うのかというと…
まず、動き方です。 正常な顎関節の場合、大きく口を開けると下あごの骨が関節から外れるように前に移動するはずです。これは他の関節では普通ないことです。 もう一つは、一つの骨が同じ骨に対して2か所で関節していることです。(厳密に言えば同じ骨ではないのですが、頭蓋骨は動きませんし、ひと塊と考えれば同じ骨と言えます)つまり、片方の関節の動きはダイレクトに反対側の関節の動きと共働する、言い換えれば片方の顎関節の異常は反対側の顎関節に影響を与えるということです。
難しいですね。例えば上腕骨という骨は肘と肩で関節していますが、肘を固定して肩を動かす、あるいは肩を固定して肘だけ動かすことができます。でも顎関節はそれが出来ません。右の顎関節を動かそうと思ったら必ず反対側の左の顎関節も動かざるを得ないのです。また、ご飯を食べる、話すといった日常生活動作をする限り、顎関節は安静にすることが出来ないのです。安静にするのが難しいということも、顎関節の特徴の一つかもしれません。

あごが痛む、あごが鳴る、口が大きく開かないなどは顎関節症の三大症状です。
自然に治ってしまう軽症のものから、食事もとれなくて、痛みも強く深刻な症状に苦しめられる重症の患者さんもいます。

では、原因は何なのでしょう。一体どうして増えているのでしょうか。
生活習慣や食生活、かみ合わせや姿勢など、顎だけでなく体全体を見直すことが必要なことがあります。

ご自分で顎関節のチェックをしてみましょう。

※あごを痛めないように注意してください 無理に大きく開けないでください。

原因としては以下の事があります。

・急激なストレス(精神的な緊張は、筋肉を緊張させます)

・歯ぎしり
何かに熱中したり緊張して強くくいしばる(一日中スポーツをした。冷房が寒くて歯をくいしばった、特別な行事で緊張してくいしばった)

・唇や頬の内側をかむ癖がある

・頬杖、うつ伏せ寝、不良姿勢(例 : 猫背)

・顔面打撲や事故による外傷

・入れ歯や歯にかぶせたものが体にあっていない(悪い噛み合わせ)

・大口を開けたり、硬いものを噛んだ(アゴの酷使)左右どちらか一方でばかり噛む癖がある、片側の歯が悪いため反対の歯だけで食べ物を噛む

・うつ、不安因子がある 、睡眠障害(ストレスで夜よく眠れない)

では、治療法にはどんなものがあるのでしょうか?
実際の治療は、原因となっているものを取り除く治療と痛みなどの症状を緩和する治療を症状に応じて組み合わせて行います。

1.不良習癖の除去やかみ合わせの調整
歯軋りや悪習癖など顎関節症の原因となる悪習慣を取り除き、顎に負担をかけないようにします。かみ合わせを治すことで顎の負担を軽減します。

2.運動療法
開口練習や顎を動かす訓練をして口がよく開くようにします。

3.スプリント療法
スプリントという歯列にあわせた合成樹脂の副子を装着して、顎の位置を改善したり、かみ合わせの高さを変えることにより顎関節や筋肉への負担を軽くします。

4.薬物療法
痛みが強い場合には抗炎症剤や鎮痛剤で痛みを鎮めたり、筋肉が痛みで固まっている場合には筋弛緩剤を用いたりします。

5.外科療法
その他の治療で症状が改善されない場合には外科療法が行われる場合もあります。

普段の生活での注意点とは?
顎関節症は日常の生活習慣の影響が多分にあります。
以下のようなことに気をつけてください。

※食いしばりをしないようにする。
無意識のうちに歯を接触させて食いしばっているときがある。
(ある調査によるとパソコン作業が最もあごの筋肉に負担をかけていたようです。実際はパソコンが悪いのではなく、ストレスによって「歯と歯をくっつけ続けていた」ことが原因になっていたようです。)
ストレスを受けているとき、車の運転をしているとき、緊張しているときなども注意する。

※歯ぎしり
夜間の歯ぎしりも顎関節症の大きな原因の一つとなることがよくあります。歯ぎしりは、自分ではしていないと思っていても、大なり小なり、みなさん歯ぎしりはしています。歯ぎしりを完全になくすことは不可能で、この場合もナイトガードといったマウスガードのような装置を装着することで、歯や顎への負担を軽減することができます。

朝、起きたら急に顎が開かなくなってしまった!こんなことになっては大変です(>д<)
少しでも思い当たる事がございましたら、どうぞお気軽にご相談下さい(^-^)/

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