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TCHについて

2023年06月24日

皆さんこんにちは!歯科衛生士の嶋です。

今回は歯列接触癖(TCH)についてお話をしていきます。

TCHとは?!
「Tooth Contacting Habit」の略で食事以外で上と下の歯を接触させる癖のことです。つねに首や肩が凝っている、口を開けるときにあごの関節の音がしたり開けると痛いという方の多くにTCHはみられます。

 

食事で物を噛むとき以外は上下の歯は触れないのが正常で、リラックスした状態では上の歯と下の歯は1~3mm程度離れているのが良い状態とされています。

このことをお伝えすると「口を閉じるときは咬んでいるのが普通なのでは?」と驚かれる方が結構いらっしゃいます。何もしていないときの口の状態なんて意識したことがないという方のほうがはるかに多く、気づきにくいものです。

 

ここでTCHがあるかどうか確かめるための簡単なテストがあります!
ぜひ皆さん試しに行ってみてください!
上下の歯を当てずに5分間、口を閉じてみてください。つい咬みたくなる、なんだか落ち着かないという方は普段上下の歯を当てている、つまりTCHの可能性があります。

このTCHは頻繁に歯をあてている何気ない癖ですが、特に強く咬まずにとも歯が当たっているだけで多くの不調をもたらすことが分かってきました。上下の歯が正常よりも長い時間接している、ただそれだけのことが多くの問題を引き起こします。

 

上下の歯の接触している時間は1日のうちどのくらいだと思いますか?!
1日20分以内が正常と言われます。

この時間は食事の際に食物を咀嚼して歯が触れる時間を含みます。咬んでいる時間が長くなると様々な症状が現れます。

 

歯や全身への影響で以下の症状があります。

・歯が激しく擦り減る
・歯に亀裂が入る
・歯と歯茎の間が下がり歯がしみる
・歯の詰め物がよく取れる
・頬の内側に圧痕がある
・舌がギザギザな形をしている
・歯が当たっているときには歯の根を支えている歯根膜が圧迫されるため血流が悪くなります。歯根膜の血流障害が続くと歯の知覚過敏や咬合痛(咬むと痛い)、歯が浮いた感じがする
・歯根膜の血流障害は歯周病の進行を早める
・歯が接触することで顎関節が圧迫を受け、顎関節の血流が障害されることで顎関節症の原因にもなる
・歯が当たるときには例え軽く当たっただけでも口を閉じる筋肉は緊張する、口を閉じる筋肉が緊張している時間が長くなると連携して働く首や肩の筋肉も緊張してコリが生じやすくなる

まずは認識することが大切です!
歯ぎしりやTCHは無意識に行なっていることが多いため、症状が重くなるまで気づけなかったり、そもそも歯ぎしりやTCHが原因であることを認識されていない方も少なくありません。
そのため、まずは自分が歯ぎしりやTCHをしているかどうかを認識し、把握することが改善のための第一歩となります。

 

【対策】
・日常生活で無意識に歯ぎしりや食いしばりをしている方は、自分が無意識にTCHをしてしまっている場所や見えるところに張り紙(歯を離す)をします。

・就寝中の歯ぎしりから自分の歯や被せ物などを守る手段として、歯ぎしり用のマウスピース(ナイトガード)を装着して防ぐ方法があります。
マウスピースを歯に装着して寝ることで、歯ぎしりによる過剰な力をマウスピースが分散します。
歯ぎしり用のマウスピースは歯医者にて保険診療内で作成することができます。

当院では、患者様の状態に合わせたアドバイスや治療を提供しておりますので、TCHで何か気になる症状がございましたら当院へお問い合わせください!

顎関節症について

2023年06月18日

こんにちは!歯科衛生士の田村です。

今回は、「顎関節症」についてお話していきます。

「顎関節症」とは?
あごが痛くなり口を開けることができなくなったり、あごを動かすと変な音がしたりするなどの症状が出る病気の総称です。
顎関節症の原因や対策について、これからお話していきます!

○顎関節症の原因
顎関節症の原因は、歯ぎしりや食いしばりなどの噛み合わせに関するもの、猫背や頬杖などの全身的な姿勢に関するもの、精神的なストレスなど多く存在します。

・急激なストレスにより筋肉が緊張し、歯ぎしりが起こる
・何かに熱中することで歯をくいしばる
・頬杖、うつ伏せ寝、猫背などの不良姿勢
・噛み合わせが悪い
・硬いものをよく食べる
・左右どちらか一方で噛む癖がある

色々な原因が考えられますが、上下の歯の噛み合わせの異常による場合が多いようです。
また精神でストレスがあご回りの筋肉を緊張させ噛み合わせがアンバランスになり、無理な力がかかり顎関節に負担をかけることもあります。

○顎関節症の症状
顎関節症にも色々な種類があり、それによって症状も変わってきます。
顎関節症の代表的な症状としては、

・顎関節やその周辺に異常を感じる。食べ物を噛む時に痛みを感じる。

・口を動かすと顎関節が痛い。噛みしめる時も顎関節が痛む。

・口を開けたり閉じたりする時に、カクカク、パキパキというような音がする。

・口が開けにくい、スムーズに開け閉めできなくなる。

・あごがよく外れる。

以上の症状のうち少なくとも一つ以上が当てはまる場合は、顎関節症にかかっている可能性が疑われます。

○顎関節症の治療
主な治療には、次のような方法があります。

・薬物療法
あごの痛みを薬で抑えます。また、筋肉の緊張が強い場合にも薬を用いたりします。

・理学療法
電気を流したり、マッサージをしたりしてあご周辺の筋肉の緊張を改善します。筋肉をほぐして血流を改善することで、痛みを軽減します。

・スプリント療法
スプリント療法とは、マウスピースを使用した方法です。マウスピースを装着して、顎関節をリラックスした状態にします。夜間に使用するため、寝てる時に歯ぎしりをしている場合、歯への負担を軽減することができます。

その他にも咬筋マッサージや、顎に負担がかかる食べ物を控えるなどセルフケアで顎関節症の症状を軽減させることができます。

当院では顎関節症の方に筋膜ストレッチの動画をご用意しております!

気になる方は是非、当院へお越しください!

親知らずの抜歯について

2023年06月17日

院長の佐藤です。

本日は、親知らずの抜歯について、歯科医師側的な事を書いてみます。

親知らず、特に下の抜歯は、とても深い口の奥にあり、神経や血管が近くを走行しているため、非常に難易度の高い手術です。

そのため一般的な歯科医院では、親知らずの抜歯を行っていない場合もあります。リスクが高い割に、痛い、腫れるなどデメリットが大きく、医院のメリットがほとんどないのもあります。

私自身は、下の親知らずの抜歯は現在行なっていません。

何故行わなくなったのか、その理由をお話しします。
私は卒後大学病院の口腔外科に所属していましたので、年間1000本を越える抜歯を行ってきました。とんでもなく難しい抜歯も多々ありましたので、ほとんどの親知らずは抜ける自信があります。大学病院では、抜歯後、腫れて痛い中で消毒に来てくれる患者さんは、いつも感謝の言葉をくださいます。

開業後、抜歯の技術が身についているため、親知らずの抜歯が必要な患者さんは、大学病院へ紹介はせず、当院で抜歯を行っていましたが、同じように抜歯しても、消毒の際に、思ってた以上に痛い、腫れた、などと言われることが多く、感謝の言葉をいただく事はほとんどありません。

そこで、私は何故だろうと考えました。
当院で抜歯する場合、初診後、私の予約で次の回ですぐに抜歯できます。CTが必要な場合でも、抜歯当日に撮ることが出来ます。

大学病院では、紹介後、再度初診で受診していただき、その際にレントゲンを撮り直し、数枚にわたる抜歯の承諾書を30分程度かけて説明し、サインをいただく。その後、もしCTが必要な場合は、別日でCTだけを撮りに来ていただく。その後に抜歯ですが、私のような新人でも、予約日は3ヶ月以上先になります。ご存知の通り、大学病院は、予約時間を過ぎてお待たせすることが多々あり、受付からお会計までかなりの時間を要します。
消毒、抜糸も同様です。
親知らず一本抜くのに、患者さんはかなりの労力を要します。

私は、その不便さを、当院で抜歯する事により簡便化出来るため、患者さんにとってメリットが大きいと思い、抜歯を行ってきましたが、実は逆だったのです。

簡便に出来るからこそ、抜歯の大変さが伝わらず、抜歯後の大変さに驚き不満につながる。
抜歯をするまで大変だからこそ、抜歯後に大変でも感謝に繋がる。
同じ行為をしていても、それまでの過程により感じ方は大きく異なることが分かりました。

ですので、大変で煩雑でも、当院で抜歯するよりも紹介して口腔外科病院で抜歯してもらった方が、我々、患者さん双方にとって良いということが分かりました。

それが、私が抜歯を行わなくなった理由です。

ただ、現在は口腔外科出身の先生が来てくださるので、患者さんのためにその嫌な役回りの親知らず抜歯を行なってくださっています。本当に頭が下がります。

患者さんが親知らず抜歯で大変な思いをして、文句の一つも言いたくなる気持ちも十分分かりますので、その分我々は、抜いてくださる先生に敬意を表し、感謝を述べたいと思います。

いつも親知らずの抜歯をしていただき、本当にありがとうございます。

院長 佐藤博章

ボツリヌス療法

2023年06月14日

こんにちは。歯科医師の堀井です。

今日は歯科医院で行うボツリヌス療法についてお伝えします。

ボツリヌス療法は美容治療のために行うイメージが強いと思いますが、歯科領域でも応用されています。

ボツリヌス菌から抽出されるボツリヌストキシンは、筋肉の過剰な収縮を抑制する効果があり、これを利用して様々な歯科疾患の治療に役立てられます。

当院では歯ぎしり•食いしばりに対して、筋肉を弛緩させることで力の影響を改善する治療を行っています。

歯ぎしりや食いしばりが強いと

・顎関節症

・歯の欠けや割れ

・インプラントや被せ物の割れ

・知覚過敏

・歯周病の悪化

・舌・頬粘膜のこすれや圧痕、口内炎

などのお口の中のトラブルをに加え、

・咬筋の肥大(エラが張る)

・頭痛・肩こり

・睡眠障害

など、様々なトラブルを生じることがあります。

現時点では、残念ながら歯ぎしりや食いしばりを効果的に抑制する治療方法はありません。

そのため、あくまでも歯ぎしりや食いしばりによる悪影響を軽減させる治療が行われており、一般的に歯科ではマウスピース(ナイトガード)を使用する保存的治療を選択します。

しかし、マウスピースを使用しても改善が認められない方や、どうしてもマウスピースに慣れない方には筋肉活動自体を抑える「ボツリヌス療法」が有効な場合があります。

 

歯ぎしりや食いしばりに対するボツリヌス治療は「噛む」ための筋肉である咀嚼筋のうち咬筋や側頭筋に注射をして症状の緩和を図ることを目的としています。

ボツリヌス注射により歯ぎしりや食いしばりを全くしなくなるということはありませんが、筋肉自体の働き・収縮を緩めることができるので、結果として歯ぎしりや食いしばりによる力の影響を少なくすることが期待できます。

睡眠中の歯ぎしりはご自身の歯を痛めるだけなく、噛むための筋肉(咬筋や側頭筋)の痛みを引き起こすこともあり、ひどい場合には肩こりや頭痛を生じる場合もあります。

寝ている間の歯ぎしりは自覚することは難しいのですが、朝起きた時に顎が疲れていたり、こめかみの痛みがある場合には歯ぎしりをしている可能性が高くなります。

歯ぎしりや食いしばりが気になる方はぜひご相談ください!

口臭の原因と予防方法について⭐️

2023年06月3日

こんにちは、歯科衛生士の川嶌です!

最近、コロナの影響でマスクをする機会が多いせいか、口臭が気になると来院される患者さんが増えたように思います。

今回は、口臭についてお話させていただきます。

【口臭の3つの原因と予防法】
口臭の原因の90%は、お口の中にあるため、お口の中を綺麗にできれば口臭は発生しません。

口臭は大きくわけて3つに分けられます。

①生理的口臭
朝起きた時、空腹時、緊張している時は、唾液の分泌が減少して細菌が増殖して、口臭の原因物質である揮発性硫黄化合物がたくさん作られるためです。
お口の中がネバネバして喉が渇いた状態です。
時間とともに口臭は減少するため、問題ありません。

②外因的口臭
ニンニク、ニラ、ネギ、たくあんなど臭いの強い食べもの、アルコールや喫煙によりいったん体内に取り込まれた臭いの元になる成分が、胃の中で消化され血液を介して全身に循環し肺を経由して体外に吐き出されます。
時間とともに口臭は減少するため、問題ありません。

③病的口臭
これが問題となる、病気によって発生する口臭です。
口臭治療の対象となります。

【口腔(お口の中)が原因】
①歯周病
口腔で口臭の原因として一番考えられるのは、歯周病です。過去の研究で歯周病と口臭の間には高い相関性があるとことがわかっています。

歯周病の特徴は、歯を支えている骨が溶けて、病的な歯周ポケットを作ることです。この歯周ポケットが嫌気性菌という細菌に絶好の環境を提供し、代謝過程で硫化水素(口臭発生菌の増殖や舌苔から主に発生、卵が腐ったような臭い)メチルメルカプタン(主に炎症性病変に由来し、血生臭いタマネギが腐ったような臭い)ジメチルサルファイド(野菜ゴミの発酵臭、便臭のような臭い)を産生して、口臭の原因になります。

歯ぐきから血が出る、歯ぐきが腫れる、口の中がネバネバする、歯がグラグラする、歯と歯の間に食べ物が詰まるといった歯周病の症状に当てはまる場合は、治療が必要になります。

②虫歯
小さな虫歯が少しずつ進行して穴があくと、食べ物が入り、腐敗して悪臭を出します。

③唾液が少ない
通常、健康な人で1日1.0-1.5ℓの唾液が分泌されています。
唾液は、洗浄作用、消化作用、溶解作用、円滑作用、抗菌作用、緩衝作用、保護作用というように非常に多くの重要な役割を果たしています。

その唾液の量が不足して口の中が乾燥していると、虫歯や歯周病になりやすく、舌がピリピリする、物がうまく飲み込めない、口臭の原因、口が乾いて話しにくい、など様々な症状を引き起こす原因になります。

加齢とともに唾液の分泌は少なくなりますが、薬の副作用、糖尿病や腎不全などの全身疾患、ストレス、喫煙、シェーングレン症候群など複合的な原因が考えられます。

④舌苔
舌の表面に付着する白~淡黄色の苔のようなもので、舌苔(ぜったい)といいます。
口の粘膜の細胞が剥がれ落ちて、舌に白く溜まり、細菌によって分解されて口臭の原因物質となる揮発性硫黄化合物を発生します。
舌苔の除去には専用の舌ブラシ、舌クリーナー、やわらかい歯ブラシ、ガーゼを使用します。
うがいだけでは、取り除くことはできません。
鏡を見ながら舌の奥の方から前方へ優しく磨きます。
1日に何回も磨いたり、力を入れすぎると舌の表面を傷つけてしまうので気をつけましょう。

【全身の病変が原因】
呼吸器系、消化器系、耳鼻咽喉科系:タンパク質の壊疽臭
糖尿病:アセトン臭
肝硬変、肝ガン:アンモニア臭
トリメチルアミン尿症:魚臭

生理的口臭により1日の中でも変動しますが、ゼロ(無臭)になることはありません。
私たち人間が生きている限り、毎日食事をしたり、口の中では様々な代謝が行われているので、無臭でいることはありえないのです。
なので、あまり神経質になる必要はなく、他人を不快にさせるような強い臭いが出ないように気をつければいいのです。
では、その対処法について歯科医院での口臭治療とご自宅でのセルフケアに分けて説明していきます。

【歯科医院でのプロフェッショナルケア】
・PMTCや歯石除去
・自分の口の中に合った適切なブラッシング指導
・歯周病や虫歯の治療
・定期的な歯科検診

【ご自宅でのセルフケア】
・歯ブラシ、フロス、歯間ブラシと歯磨き剤を使って、プラークを除去して口の中を清潔に保つ。
・舌苔を取る舌清掃
・緊張やストレスを溜めないよう心がける
・規則正しい生活を送る

朝食を抜いたり、スムージーや水分だけ、サプリメントだけでは、きちんと歯で噛む食事ができず口臭の原因になります。
きちんと噛んで食べるバランスの良い食生活、よくおしゃべりして、楽しくリラックスした時間を過ごして、適切な睡眠を確保しましょう。

口臭予防の薬用成分がきちんと配合されている歯磨き剤やマウスウォッシュも当院でご用意しています。
口臭治療について、もっと知りたいことや、わからないことがあれば、当院の歯科医師、スタッフまでお気軽にお問合せください。

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