入れ歯とインプラントの違いを徹底比較!!
2025年11月21日
こんにちは。歯科医師の堀井です!
冷え込みが強まり、体調を崩しやすい時期ですが皆さまいかがお過ごしでしょうか。
今回は多くの方からご相談をいただく『入れ歯』と『インプラント』の違いについて解説します。
入れ歯とインプラントは歯を失ったときの代表的な治療法ですが、それぞれ仕組みも特徴も大きく異なり、お口の状態や生活スタイルによって最適な選択肢は変わります。
歯を失ったままにしておくと、見た目の問題だけでなく、噛む力の低下、発音のしづらさ、周囲の歯への負担の増加、さらには全身の健康にも影響が及ぶことがあります。
こうした問題を防ぎ、失った機能を補う治療を 「欠損補綴(けっそんほてつ)」 と呼びます。
欠損補綴の目的は、
•食べる・話すなどの機能を回復する
•見た目(審美性)を整える
•残っている歯やあごの骨の健康を守る
•将来のトラブルを予防する
という、大切な役割を果たすことにあります。


1. 治療の仕組みと特徴
入れ歯(義歯) は、
歯ぐきの上にのせる取り外し式の装置です。部分入れ歯は残っている歯に金属のバネをかけ、総入れ歯は歯ぐきで支えます。
インプラント は、あごの骨に人工の歯根(チタン)を埋め込み、その上に人工歯を装着する固定式の装置です。見た目や使い心地が天然歯に近く、周囲の歯に負担がかからないのが特徴です。
2. 噛む力の違い
入れ歯は、総入れ歯でおよそ天然歯の20〜30%、部分入れ歯で30〜40%ほどまでしか回復しないとされています。これは、装置が歯ぐきの上に乗る構造のため、どうしても動きが出るためです。
インプラントは骨と結合して固定されるため、噛む力は天然歯に近いレベル(80〜100%)まで回復し、食事の制限が少なくなります。硬いものをしっかり噛みたい方や、食事を楽しみたい方には大きなメリットになります。
3. 日常生活での使い心地
入れ歯は、取り外して清掃できる点は便利ですが、「外れやすい」「話しにくい」「食べ物が挟まりやすい」などのストレスを感じる場合があります。歯ぐきの形が変わりやすいため、定期的な調整や作り替えも必要です。
インプラントは固定されているため、自分の歯に近い自然な感覚で使えます。会話や食事での違和感が少なく、長期的にも安定しやすいのが特徴です。ただし手術が必要で、治療期間は数ヶ月と長めになります。
4. 費用と治療期間
入れ歯は保険適用の選択肢があり、保険では費用を抑えられます。
インプラントは自費診療となり、費用は大きくなりますが、長期的な耐久性や自然な使い心地を重視する方に選ばれています。

5. どちらが自分に合っているか
外科処置を避けたい方、費用を抑えたい方は入れ歯が向いています。
しっかり噛みたい方、見た目の自然さを求める方、周囲の歯を守りたい方にはインプラントが適しています。
お口の状態(骨の量・噛み合わせ・残っている歯の健康)によって最適な選択肢は変わります。当院では精密検査を行い、患者さんの生活背景も含めて、納得して治療を選んでいただけるよう努めてまいります。









