2020年09月21日
皆様、こんにちは!
歯科衛生士の吉田です(*^^*)
ようやく夏の厳しい暑さも和らぎ、秋らしくなってきました。季節の変わり目は体調を崩しやすいので皆様お気をつけ下さい!
▼本日は【虫歯の治療とその後】について
お話しいたします。
皆様は虫歯の治療をされたことがありますか?
虫歯の治療方法には様々な種類がありますが、下のイラストのように虫歯の部分を削り、銀色の詰め物(インレー)をいれるのが想像しやすいかと思います。

このように一度治療をして詰め物をした歯は
治療を行っていない歯に比べると虫歯の
再発リスクが高くなります
治療をした歯が再び虫歯になることを
『二次カリエス』と呼びます
▼どうして再発のリスクが高くなるのか
・詰め物の材質の劣化
長い年月が経過すると金属の劣化などによって詰め物と歯の間に隙間ができてしまいますその隙間から虫歯の原因菌が入り込んでしまうため、治療をしていない歯に比べると虫歯のリスクは上がってしまいます
・清掃不良
詰め物の材質によっては虫歯の原因となる
プラーク(歯垢)がくっつきやすい物があります。その為一度治療をした歯は念入りにお手入れをする必要があります。
セルフケアの方法などは担当の歯科衛生士にお気軽にお声掛けください!
・糖分、間食の摂り方
「歯磨きを丁寧にしているのに虫歯になりやすい!」という方は多くいらっしゃいます。
そのような方は糖分の摂り方などに問題がある可能性があります。糖分を摂りすぎない、間食を控えるだけでも虫歯のリスクは下げることはできます。

人が30年の間にかかる虫歯のうち80%が
二次カリエスと言われています。
また二次カリエスは一度目に治した虫歯の範囲よりも広がっていて歯の神経にまで虫歯が及ぶこともあります。
▼どうしたら二次カリエスを防げるの?
・二次カリエスになりにくい詰め物の材質を選択する
保険治療で用いられる銀色の詰め物は安価というメリットがありますが、その分劣化しやすかったり、汚れが付着しやすいなどのデメリットもあります。
一方で保険外にはなりますがセラミックなどの場合劣化しにくく、汚れをつきにくいため
二次カリエスを防ぐことができます。
・定期的なメンテナンスを受ける
大抵の二次カリエスはご自身でも気づかないうちに進行してしまいます。虫歯によって詰め物が外れたり、痛みなどの症状が出た時には虫歯が神経まで進行しているケースもあります。定期的にメンテナンスを受けることで
虫歯の早期発見・早期治療が可能になります!
「特に症状がないから…」
「めんどくさいから…」
とメンテナンスを受けない方もいらっしゃいますが、定期的にメンテナンスを受けている方と、受けていない方では70歳になった時の
歯の本数に大きく変化が現れます

虫歯などで歯を失わない為にも定期的なメンテナンスを受けに当院へ是非お越しくださいませ!
2020年09月7日
皆さんこんにちは(*^_^*)
歯科助手の林です!
まだまだ暑い日が続いていますが皆様体調お変わりございませんでしょうか??
お身体崩さないように気を付けてください(> <。)
今回は虫歯の原因についてお話したいと思います!!
皆様は虫歯になる原因をご存じですか??
虫歯は、プラーク(歯垢(しこう))の中にいる虫歯菌が、酸を出し、歯を溶かすことで起きる病気です。虫歯菌は、歯を溶かす酸をつくる力の強い菌や弱い菌がいて、力の強い菌が多ければ虫歯になりやすくなります。
虫歯菌は、糖分を餌にしてどんどん増えるため、甘い物をよく食べれば虫歯になりやすくなります。ただ、虫歯の原因はそれだけではなく、食事の回数や歯並び、歯みがきの状況、唾液の量など、さまざまな原因によって生じます。
●口の中がよく乾く
唾液によって溶けだしたミネラルが歯に戻るためお口の中は乾燥させない方がいいです。殺菌作用のある唾液が不足しているため、虫歯菌が住みつきやすくなります。
●歯並びが悪い
歯の磨き残しが多くなるため、虫歯になりやすくなります。
●歯周病がある
歯茎が下がり、歯と歯の間に隙間ができてしまうため、磨き残しをしやすくなります。
●かぶせ物や詰め物が多い
詰め物と歯の間に隙間ができやすいため、虫歯になりやすくなります。詰め物の内側に虫歯ができる場合もあり、進行に気づきにくく、特に注意が必要です。
大人の虫歯は以前治療したとこが再び虫歯になってしまうケースが多い
虫歯は、子どもでは減っているものの、大人では減っていません。大人の虫歯で多いのは、以前虫歯を治療した歯で、長年たってから再発するケースです。
虫歯の治療では、歯を部分的に削って詰め物やかぶせ物をします。それから長い年数がたつと、かむことによる負荷や、熱い物や冷たい物など温度の変化により金属が膨張や収縮を繰り返すことなどで、詰め物やかぶせ物が変形します。すると、歯との間に隙間ができ、そこにプラーク(歯垢)がたまります。そして、プラークの中にいる虫歯菌により虫歯が再発します。この場合、表面からは見えづらく気づきにくいため、進行しやすいのが特徴です。歯を削っている分、神経に近い場所で再発することが多く、痛みを感じて受診したときには神経が障害されていることも少なくありません。
歯の詰め物やかぶせ物には寿命があるため、定期的にお口のメンテナンスを行って小さな変化に気づき、再治療することをおすすめします!!(^^♪
2020年09月3日
皆さんこんにちは!
歯科助手チーフの長岡です。
今回は「サイナスリンス」についてお話したいと思います!
サイナスリンスとは、”ツーン!”としない、”鼻うがい”です!
なぜ”ツーン!”としないかと言うと、サイナスリンスの洗浄液が人間の体液に近い濃度(生理食塩水)で作られているためです。👏

皆さんはそもそも”鼻うがい”をご存知ですか?
鼻の中には気づかないうちにゴミやチリ、花粉、病原菌などがたくさん溜まっています。”鼻うがい”とはその名の通り、鼻の中に溜まったゴミたちを水を通して外に排出することです。
鼻うがいをすることによる効果は様々あります!
風邪予防をはじめ、花粉症対策、アレルギー対策、副鼻腔炎の症状緩和、さらにはウイルス対策にも効果があります!
当院の院長も愛用しております!!
院長は毎年花粉症に悩まされているのですが、サイナスリンスをする事によって鼻のムズムズがかなり落ち着くそうです!✨
使い方はこんな感じです!

最初は恐る恐るになると思いますが、本当に痛くない!そしてやった後すごくスッキリするので是非オススメです!お鼻から風邪やウイルスの予防をしましょう!
当院のYouTubeチャンネルに、当院の院長がサイナスリンスを使っている動画をアップしているので、下記URLをタップし、是非ご覧ください😊
【ウイルス感染予防にも繋がる?!鼻うがいをやってみた!】
https://youtu.be/X7U3BaE1xSI
【歯科医師で鼻うがいマニア 新商品を試してみた!】
https://youtu.be/uqu8S6NTvck
2020年08月24日
こんにちは!
保育士の伊藤です。
ほんの少しずつ涼しくなってきましたね!
まだ暑さは残っていますので体調には気をつけてください!
今回は歯磨きの大切さと歯科医院でしか取れない汚れについてお話しします。
みなさんは歯を磨く目的はご存知ですか?
歯磨きは、歯科医学的にとっても重要で、口腔内を健康的に清潔に保つための効果的な予防処置であり、また、歯周病や虫歯に対する治療のひとつです。
私たちの口の中に生息する細菌は、しっかり歯磨きをしている人でも1000~2000億個ほど、まったく歯磨きをしない人になると6000億個や1兆個になるともいわれています。
これらの細菌のすべてが悪い菌というわけでなく、口腔環境を整えるうえで重要な役割を担っている菌も多く存在しています。
ですが、良い菌、悪い菌に関係なく、歯を磨かなければ口の中でますます細菌が増殖していく一方であることは間違いないのです!
細菌を減らすだけなら、歯磨きではなく水でブクブクうがいをすれば洗い流せるのでは?と思う人もいるかもしれません。
しかし口の中の細菌はそう簡単には落とせないのです。
お口の中の種々の雑菌が塊になっているものが歯垢(プラーク)と呼ばれるもので、プラークにカルシウムが沈着して、石灰化しているものを歯石といいます。歯石は歯磨きでは落とすことができません。
プラークはさらに『バイオフィルム』という膜で守られています。
バイオフィルムで覆われているプラークは、ブクブクうがいで洗い流す程度の力では落とすことができないのです。
毎日きちんと歯磨きを行っていても、全ての汚れを除去することは難しいと言われています。
ヨーロッパで行われた研究では、歯ブラシだけでは全体の汚れの50~60%しか除去できなかった、という報告があります。
丁寧に磨いているつもりでも、磨きにくい場所ではプラークが残っていることがあるのです。
ですがこのような汚れは、歯科医院で除去し、虫歯や歯周病を予防することができます!
PMTCといって特別な機械を使って、汚れをバイオフィルムごと剥がし取ることにより、汚れの付着を抑え、細菌の繁殖を抑制できるのです。
PMTCとは略称のことで「プロフェッショナル・メカニカル・ティース・クリーニング」(Professional Mechanical Tooth Cleaning)の略で、国家資格を持った歯科衛生士が特別な機械を使って行う本格的な「歯のクリーニング」のことです。
バイオフィルムは、約3ヶ月で再生されると言われています。できれば、3ヶ月に1度の定期的なメインテナンスをおすすめします。
当院でのメインテナンスのは、1時間かけて丁寧に行っています!
歯や歯肉の状態を診察するのはもちろんですが、正しいブラッシング方法の指導を受けることもできます。また、歯の磨き方だけではなく患者様一人ひとりのお口に合わせて歯ブラシを選ばせて頂く歯ブラシ処方も行っています。
なにか気になることがございましたら、お声かけください!

2020年08月24日
こんにちは(*^^*)
歯科衛生士の加藤です。
最近は暑い日が続いていますが、皆様体調はいかがでしょうか?
水分補給をしっかりして、体調にお気をつけください。
では、本日はインプラント後のメンテナンスの重要性についてお話をいたします。
インプラント治療後はメンテナンスが必須となります。メンテナンスとは、患者さん自身による適切なセルフケアと定期検診です。
十分なメンテナンスが行われれば、インプラントが健康な状態で長期的に維持される事は多くの研究により証明されています。逆に、メンテナンスを怠ると、インプラント周囲炎(インプラントの歯周病)など様々な問題が起こると研究により報告されています。
インプラント治療は高額のため、患者さんからは、「一生もちますか」という質問が多いようですが、天然歯と同様に、適切なメンテナンスを行わなければインプラントは長持ちしません。 また、メンテナンスにより、口の中を清潔な状態に保つことは、インプラントはもちろん、残っている歯の寿命を伸ばすことにつながります。
口の中が不衛生になると、天然歯がむし歯や歯周病になるように、インプラントにもトラブルが生じます。
インプラント自体はむし歯になりませんが、インプラント周囲の粘膜に炎症が起こると「インプラント周囲粘膜炎」、それが進行すると、インプラントを支える骨が溶ける「インプラント周囲炎」になります。

インプラント周囲炎前

インプラント周囲炎後
インプラント周囲炎が起こる原因は、プラーク(歯垢)に含まれる細菌です。プラークはブラッシングで除去できますが、磨き残しがあると細菌は増殖し、インプラント周囲の粘膜に炎症を起こします。
適切なセルフケアおよび定期的なメンテナンスでプラークを除去することにより、インプラント周囲炎を予防することができます。清掃状態が悪くプラークが蓄積した状態が続くと、インプラント周囲炎のリスクが高くなります。
インプラント周囲炎は歯周炎よりも進行が早いです。
なぜならば、本来歯の根っこ周りには歯根膜という組織があり、治癒能力が備わっていますが、インプラントにはそれがないからです。
治す力がなく、病気はどんどん進んでしまいます。
そのことに加え、インプラント周囲炎は痛みのない病気です。ですので、定期的な健康診断、クリーニングに来ていただき、問題がないかのチェックが必須となるのです。
当院では、最低3ヶ月に一回の定期的なクリーニングを受けてもらうことで、インプラントになにかあったときの保証を設けています。
インプラントのお手入れ方法なども紹介させていただきます。
せっかく入れたインプラント、ぜひ、私たちに長持ちさせるお手伝いをさせてください!
2020年08月16日
皆さんこんにちは!
歯科衛生士の小網です。
毎日かなり暑い日が続いていますね。
今年の夏はマスクなどもしていて熱中症になりやすいので皆さんこまめに水分補給をしっかりして体調に気をつけてください!
さて今回は入れ歯のお手入れ方法についてです。
入れ歯を使っている方は正しいお手入れ方法をご存知でしょうか?
入れ歯にも歯と同じように食べかすやプラーク(歯垢)がつきます。毎日のお手入れで清潔にしておくことが大切です。
入れ歯のお手入れが不十分の場合に起こるトラブル
口臭が発生しやすくなります。
口内炎の原因になります。
入れ歯に色素や歯石が沈着しやすくなります。
部分入れ歯の場合、クラスプなどがかかっている歯がむし歯や歯周病になりやすくなります。
これらのトラブルを防ぐためにも、入れ歯と口のお手入れを行うことが大切です。
○食後のお手入れ
1.洗面器などに水を張る
落として破損したり排水口に流したりしないようにします
2.入れ歯を外して流水下で清掃します
義歯用ブラシを使用しましょう。
小さな入れ歯でも必ず外してから手の平にのせて洗面器の上でみがきましょう。
ゴシゴシと力を入れすぎないようにしましょう。
特に歯肉などに接する内面をみがきすぎると、すき間ができてしまいます。
汚れが残りやすい部分(クラスプなど)は丁寧にみがきましょう。

○就寝前のお手入れ
毎食後のお手入れに加えて、就寝前は義歯洗浄剤を使用してお手入れしましょう
1.ブラシを用いて流水下で清掃します
2.ぬるま湯に義歯洗浄剤を入れて、入れ歯を浸漬します
洗浄剤を使用するとブラシだけでは落としきれない汚れやカンジダ菌などの真菌や細菌を除去できます。1日1回は入れ歯洗浄剤を使用して清掃しましょう。
※浸漬時間は使用方法に従ってください。
※義歯の変形の原因になるため熱湯は厳禁です。
また入れ歯だけではなく、入れ歯周りの歯のお手入れも忘れずに行いましょう!
とくに金属の部分(クラスプ)をかける歯や入れ歯と接している歯の面は汚れがたまりやすく、むし歯や歯周病になる恐れがありますので、ていねいに磨いてください。
皆さん、正しく入れ歯のお手入れはできていましたか?これを機に正しいお手入れ方法を知っていただき、入れ歯を長く使えるようにしてもらえたらと思います!
2020年08月14日
皆様こんにちは!
歯科衛生士の田村です。
暑い日が続いてますが、体調などは崩されていませんか?水分補給をしっかりとして夏を乗り越えましょう!
さて今回は、妊娠中のメインテナンスについてお話したいと思います。
「妊娠すると歯周病になりやすい」
「出産すると歯が悪くなる」
という話をたまに聞いたことはありませんか?
確かに妊娠によって歯周病やむし歯になるリスクは高くなりますが、適切なお口のケアによって予防することも可能です!
妊娠期にしっかり歯の健康を保ち、安心して出産を迎えにほしいと思います!
・なぜ妊娠すると歯周病になりやすいのか?
妊娠により女性ホルモンが急激に増加することで、歯周病原性細菌が増殖します。
また唾液の粘性(ネバネバ)が高まって口の中の自浄性が低下することで、歯茎の炎症や出血が起こりやすくなります。
また、「つわり」による食生活の変化や歯磨きの困難、胎児の発育による食事回数の増加とそれに応じた口腔ケアが不足しがちなことにより、口腔環境は悪化してむし歯や歯周病のリスクが高くなります。
・妊娠時にみられやすい歯やお口の問題
「歯肉に腫れや出血がある」
「冷たいものや熱いものがしみる」
「歯や歯肉に痛みがある」
「唾液が粘っこい感じがする」
「気分が悪く、歯磨きができない」
「食事回数が増えて、歯垢がたまりやすくなる」
妊娠中に歯周病になってしまうと、影響を及ぼすのは母体だけではありません。
早産や低体重児出産のように、胎児や出産に悪影響を与える可能性があります。
・妊娠中におすすめの歯周病予防
歯周病を予防するには歯磨きによるセルフケアが重要ですが、妊娠中は思うように歯磨きができないことから、お困りの妊婦さんは多いのではないでしょうか。そのような妊娠中の方には、無理せず歯周病を防ぐことができる次のような対策がおすすめです!
◎体調が良い時にしっかり磨く!
つわりがひどく歯磨きができない場合は、体調が良い時間帯に重点的に歯を磨いておきましょう。歯ブラシを口に入れると気分が悪くなる方には、子供用の比較的小さな歯ブラシがおすすめです!歯磨き粉の匂いがきつい方は、何もつけずに磨くノンペースト歯磨きがおすすめです!
◎水分をしっかりとる!
お口の中が乾燥していると歯周病の原因となる細菌が繁殖しやすくなるため、こまめに水分をとってお口の中を潤しましょう。
◎ガムを噛む!
ガムを噛むことで、唾液腺が刺激されて唾液の分泌が促されます。その際はキシリトール配合のものを選ぶと安心です。
◎歯医者で歯石除去をしてもらう!
普段の歯磨きではお口の汚れを十分に落としきれないため、定期的に歯医者で歯垢や歯石を除去してもらうことで確実に歯周病を予防することができます。
妊娠中だけでなく、出産後もしっかり歯周病ケアをすることが大切です!
妊娠中で歯磨きが難しい方、出産後の歯周病が気になる方は是非、当院にお越しください!
2020年07月27日
こんにちは。歯科医師の堀井です。
今回はお家での歯磨きと使う器具について、お話したいと思います。
歯磨きはむし歯や歯周病を予防するうえで非常に重要です。
むし歯を治療していく前に、まずむし歯の予防が必要です。
なぜなら歯科医院でむし歯を削って詰め物をしても、むし歯の原因が改善されていなければ、またすぐに新しいむし歯ができてしまうからです。
むし歯ができやすいお口の環境は、毎日の歯磨きの仕方や、よく食べる物や飲み物等の日々の生活習慣によって作られていきます。
むし歯の原因を知り、少しでも改善することがむし歯治療においては最も大切です。
むし歯ができやすい状態のまま治療を続けて、削って詰めてを繰り返していくと少しずつ健康な部分が減ってしまい、遅かれ速かれ歯を失ってしまうことに繋がります。
歯に穴が空くのは、口の中にいる細菌が歯の表面にくっ付いて塊になり、酸を出して歯を溶かしていくためです。この細菌の塊をバイオフィルムと呼びます。
バイオフィルムの中には何十億もの細菌がいて酸を出してむし歯を引き起こしたり、アンモニアなどを出して歯周病を起こす原因にもなります。
むし歯を防ぐ第一歩は、このバイオフィルムを歯磨きで取り除くことです。
歯磨きは1日に二回以上行うと効果的です。
バイオフィルムはうがいや洗口剤などの薬液ではなかなか落ちません。なので歯ブラシを使って直接磨き落とす必要があります。
しかしお口の中はよく見ることができないので、大抵磨き残しがあります。
磨き残している部分は毎日歯磨きをしていても、一年中歯磨きをしていないのと同じことになってしまいます。特に歯と歯の間は歯ブラシが届きにくいためフロスや歯間ブラシなどの補助清掃器具を使うことが重要です。
歯科医院では磨き残しの割合や部位を確認してお伝えします。自分のお口の中で歯ブラシが当たりにくい部分や、汚れが溜まりやすい部分を知った上で磨き方を練習すると、効果的な歯磨きができるようになります。
また歯や歯茎の状態によって適した歯ブラシや歯間ブラシの大きさがあります。
歯並びも人それぞれ異なるので、ワンタフトブラシと言う特別小さなブラシが必要なこともあります。
担当の歯科医師、歯科衛生が診断の上で一人一人のお口に合う磨き方や器具をお伝えします。
なお爪楊枝は鋭利で歯茎を傷つけてしまうので、注意が必要です。
歯磨きや、フロスの使い方などで分からないことがあれば、なんでもお聞きください。
2020年07月14日
こんにちは、歯科衛生士の川嶌です(^-^)
今日は歯磨剤(歯磨き粉)の選択法についてお話ししようと思います。

皆さんは歯磨剤を選ぶ時には何を基準にして選んでいますか?
歯磨剤一つにしても、とてもたくさんの種類があり悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。一人一人お口の中の状態が異なる様に、それぞれに合った歯磨剤も異なってきます。お口の中の状態に合った歯磨剤を選択することで効率よく虫歯予防や歯周病予防をすることができるのです。
歯磨き粉は大きく2つに分類されています。
⑴化粧品歯磨剤
歯磨き粉の基本成分だけが含まれています。
<基本成分>
研磨剤:歯の表面を傷つけずに歯の付着物(歯垢、食べカスなど)を取り除き、歯の本来の光沢を与えます。
発泡剤:発砲させることによりお口に中に歯磨き粉を拡散させます。また界面活性作用により付着物を除去します。
保湿剤:歯磨き粉に適度の湿り気と可塑性を与えます。
結合剤:ペースト状歯磨き粉の個体成分と液体成分の分離を防ぎ、適度の粘性を与えます。
その他基本成分以外に香味剤、着色剤が入ってるものもあります。
⑵医薬部外品歯磨剤
基本成分だけでなく、薬用成分も配合されています。薬事法上、緩和な作用の薬効ありという承認を受けたものです。
*医薬部外品の歯磨き粉の成分表に書いてある「薬用成分」のそれぞれの効果や目的をまとめたものをご参照下さい。

ハミガキには多くの薬用成分が使用されていますが、「むし歯予防」「歯周病予防」「知覚過敏ケア」「口臭ケア」「美白ケア」など、目的により配合される成分が異なります。
是非とも、自分に合った歯ブラシ・歯磨剤選びしてみませんか?ハミガキの「表示」をよく確認し、自分の目的に合わせて選びましょう。
当院では、患者様のお口の状態に合わせて歯磨剤の提案をしております。
どうぞお気軽にご相談下さい(^-^)/
2020年07月13日
こんにちは!!
歯科助手・トリートメントコーディネーターの川上です。皆さん、マスクをつける機会が増えたと思いますが、ご自身の口臭、気になりませんか?
今日は、口臭の種類と原因、予防についてお話したいと思います。
☆口臭の種類☆
・生理的口臭
起床直後(起床時口臭)、空腹時(飢餓口臭)、緊張時(緊張時口臭)は特に口臭は強まります。これは唾液の分泌が減少し、細菌が増殖して口臭の原因となる物質「揮発性硫黄化合物(VSC)」(VSCとは、口臭のことであり、舌苔や歯周病菌がVSC生成の原因となります。歯みがきで細菌やVSCが減少し、食事や水分を補給することで唾液量が増加すれば口臭は弱まります。生活習慣の改善で良くなる為、治療の必要はありません。

また女性の生理・妊娠時などホルモンバランス変化に伴う口臭、乳幼児期、学童期、思春期、成人期、老齢期、それぞれの年代固有の臭気(加齢臭)、民族的な口臭もあります。
・飲食物・嗜好品による口臭
ニンニク、ネギ、酒、タバコ等による口臭は一時的なもので、時間の経過とともに臭いも無くなりますので治療の必要はありません。
・病的口臭
鼻や喉の病気、呼吸器系の病気、消化器系の病気、糖尿病、肝臓疾患などが原因で口臭が起こる場合もありますが、病的口臭の90%以上は口の中にその原因があり、歯周病、むし歯(う蝕)、歯垢(しこう)「歯の周りに付く細菌の固まり」、歯石、舌苔(ぜったい)「舌の表面に付くコケ状の細菌の固まり」、唾液の減少、義歯(入れ歯)の清掃不良などがあげられます。
病気の原因を治療することで口臭を減らしたり、治すことができます。
・ストレスによる口臭
ストレスにより唾液の量が少なくなると口の中が臭くなります。
・心理的口臭
自分自身で強い臭いがあると思い込む人がいます。
☆口臭の原因☆
・歯周病
歯周病の原因は、プラーク(歯垢)の中に含まれている細菌です。歯周病菌の多くがVSCを作ります。初期においては痛みもなく自覚できません。ほっておくと静かに進行する病気です。
一見何でもないようでも、歯をみがくなど、ちょっとした刺激で容易に出血があることがよくあります。病気が進行すると歯ぐきからの出血に膿が混じってくるようになり、口臭もひどくなってきます。
・虫歯
虫歯は独特の臭いを持っています。食べかすや虫歯菌が、虫歯の穴の中にたまり臭いがきつくなり、口臭の原因になります。
小さな虫歯で口臭が強くなることはありませんが虫歯が進行してくると次第に口臭がきつくなってきます。神経まで侵され神経が腐ると、強烈な臭いがします。
・歯垢(プラーク)
歯の表面に付着する柔らかい堆積物でほとんどが細菌のかたまりです。食べ物の残りかすを栄養とする微生物とその代謝産物からなり、長期間たつと歯石を作っていきます。虫歯や歯周病の原因になります。
・歯石
歯垢が作った硬く固まった石灰分です。歯石がたくさん付くようになると口臭もひどくなってきます。また歯石が付くことにより歯周病を進行させます。
・舌苔(ぜったい)
舌苔とは、舌の上にある白いコケ状の付着物を言います。口臭の原因となるガス(VSC)を作り出すため、舌苔が多く付着していると口臭が強くなります。
舌苔ができる原因はさまざまであり、ストレス、口呼吸、唾液の分泌量減少などと言われています。舌の汚れを除去する専用のブラシ(舌ブラシ)などを使って、舌苔を除去することで、それに伴う口臭を予防・改善することができます。
・唾液の減少
唾液は口臭予防に大切なものです。口の中を洗い流す作用、細菌の増殖を抑える作用、口の中の粘膜を保護する作用などがあります。唾液の分泌が少なくなると口の中が不潔に虫歯や歯槽膿漏になったり、口の中が乾燥して口臭が強くなったりしやすくなります。
・プラスチックの人工歯
義歯(入れ歯)のプラスチック部分は色やにおいを吸着しますので、毎日きれいに清掃し、消毒剤に浸しておくことをお勧めします。一度吸着した色や臭いはなかなか取れません。
・不良な冠、冠せた金属の腐食
歯に冠せた金冠が古くなって穴が開いたり、すき間ができたりすると汚れがたまりやすくなり、口腔内が不潔になります。痛みがない為に悪くなっていても気がつきません。意外と口臭の原因になっている場合が多いです。
・口腔癌
口の中の癌(舌癌、頬粘膜(きょうねんまく)癌など)により口臭が発生することがあります。
・鼻や喉の病気
鼻は口とつながっている為、副鼻腔炎(蓄膿症)や咽頭炎、喉頭炎などの炎症があると、たんぱく質を含む血液や膿が口の中に出てきて、口臭が起こります。
・その他呼吸器系の病気、消化器系の病気
全身症状が原因となって口臭が発生することがあります。原因となる病気を診断して治療することで口臭は軽減されます。
☆口臭の予防について☆
まずは、日頃から正しい歯磨きやうがいなどを習慣化することで一般的な口臭は防ぐことができます。歯並びの悪いところや歯の隙間は毛先が届きにくく歯垢(プラーク)が残りやすいので、「デンタルフロス」を併用することで歯垢(プラーク)除去率をアップさせ、効率よく落とすことができます。
また、臭いの原因の一つと言われる舌にこびり付いてしまった舌苔はブラシで丁寧に直接清掃しましょう。舌は非常にデリケートな組織なので清掃する時は、力を入れすぎないこと。1日1回で十分です。
そして、規則正しい食生活習慣の確立と、咀嚼機能を高める食事内容にしていくことも必要となります。
ご自身での毎日のケアも大切ですが、歯科医院での定期的な歯のお掃除もとても重要です。当院では、口臭検査やPOICウォーターなど口臭に関するものも取り扱っておりますので、お気軽にご相談下さい。