2017年12月10日
皆さんこんにちは!
管理栄養士の青木です(^^♪
段々と寒くなってきました。年末の大掃除の準備などは着々と進めていらっしゃいますでしょうか。
私は1日でまとめてやるタイプです。( ̄▽ ̄;)
さて今回はそれぞれの生え方と歯の形状と、難易度の関係を解説します。
親知らずは生え方によって抜歯の難易度が異なってきます。
真っすぐタイプ
真っすぐ生えている場合でもあごの奥にそれ以上のスペースが無い場合は、抜歯しなければならないこともあります。
通常の奥歯の抜歯と同じか、やや高めの難易度になることが多いです。

真っすぐ生えていれば、奥歯と同じように抜歯が可能です。
斜め(半埋伏)タイプ
親知らずが歯茎の表面に対して斜めに生えてしまい、手前の奥歯にぶつかって移動することができないタイプです。
下の歯の親知らずで頻繁に見られますが、上の親知らずでは稀です。

親知らずのトラブルで最も多いタイプです。歯の一部を削って分割することが多いです。
水平埋伏タイプ
親知らずが完全に倒れ込み、前の歯の根の部分を横から押すような感じで生えてしまっているタイプです。
ほとんどが下あごで起こります。抜歯にはあごの骨を少し削ったり、親知らずを割って2~3個に分離してから取り出したりと、難易度は高めです。上の奥歯の親知らずではあまり見られないです。

水平埋伏では、骨の一部の削
除と歯の分割が行なわれることが多いです。
以下の道具を使って骨を削ったり歯を砕いたりします。
ゼックリアバー

通常のバー(歯を削る道具)よりも削る部分が長く、目も粗くなっております。
破骨鉗子(はこつかんし)

砕いた歯を取り出す際などに使います。
どのタイプの親知らずかは事前のレントゲン撮影ですぐに分かります。
これ以外にも抜歯の難易度に影響を与えることを、次の項目でご紹介します。
生え方だけではない抜歯の難易度を上げる要素
親知らずは生え方だけではなく、歯の形や炎症の有無によっても抜歯の難易度が変わります。
歯の形態
親知らずの形が原因で苦労することがあります。親知らずは未熟な形も多く、抜歯する方向に逆らうように歯の根が開いていたり、引っかかる部分があったりすることがあります。抜歯して初めて確認されることも多いのです。

あごの開き具合
あごが大きく開けられない場合、抜歯の器具が奥まで届きにくく医療がスムーズに行かないこともあります。
治療に時間がかかることが多くなります。
下あごの血管神経
歯の内部の神経ではなく、下あごの骨の中にある太い神経と血管も考慮の必要があります。横向きの親知らずは、この血管神経の近くにあることが多いため、抜歯時にどうしても神経が刺激されるリスクが高くなります。
炎症
炎症があると麻酔が効きにくかったり、出血が起こりやすくなります。
親知らず抜歯のリスクが高い場合は、入院して全身麻酔下で複数本の親知らずをまとめて抜歯することを勧められることもあります。
2017年12月2日
こんにちは!
受付・保育士の草間です(^_^)
今年も早いもので残り1ヶ月となりましたね!
12月といえば・・・クリスマス♪
当院もツリーを出して装飾したり、BGMもクリスマスメドレーだったりと、クリスマスムードが高まっています。
2階のクリスマスツリーには、サンタさんへのお手紙(お願い事)を書いてつるしています!
ご来院のお子様など、ぜひ書いてみてくださいね♪
さて今回は、親知らずの生え方についてお話したいと思います。
皆さんは親知らずについて正しく知っていますか?

親知らず(おやしらず)とは、大臼歯(大人の奥歯)の中で最も後ろに位置する歯であり、第三大臼歯が正式な名称で、智歯(ちし)とも呼ばれています。親知らずは中切歯(最前方の前歯)から数えて8番目にあり、永久歯(大人の歯)の中で最後に発育します。
永久歯は通常15歳前後で生え揃いますが、親知らずは生える時期は人それぞれですが概ね10代後半から20代前半です。中には生えない人もいます。
親に知られることなく生えてくる歯であることがその名前の由来だとも言われています。
そんな親知らずには、下の画像のように様々な生え方の種類があります。

今回は一般的な3つの生え方について紹介します!
①真っ直ぐ
普通の歯と同じように、真っ直ぐ生えているタイプ。
②斜め(半埋伏)
親知らずの一部が見えており、傾斜して、手前の奥歯にぶつかっているようなタイプ。
③横向き(水平埋伏)
横向きに生えた親知らず(水平理伏智歯)で、歯茎や骨の中に埋まっている場合もあり、虫歯や炎症などを起こしやすく、隣り合う健康な奥歯に悪影響を及ぼすことも多いタイプ。
この生え方の種類によっては、普段の歯磨きの仕方も変わってきますし、抜歯するかどうかの判断も変わり、さらには治療や抜歯する際の大変さも変わってくるのが親知らずの特徴です。
また生え方だけでなく、親知らずの歯の形状にも種類があります。完全な奥歯の形をしていない未熟な形も多く、歯の根が開いているタイプや、デコボコとしたタイプの親知らずもあります。
生えてきた親知らずは、必ず抜かないといけないという事はありません。
しっかりと上下で噛み合っている、虫歯や歯周病になっていない、歯磨きが十分に行えている、移植の可能性があるなどの場合は抜く必要はないでしょう。
ただ、抜いた方が良い、もしくは抜くべき親知らずもあります。
満足に咬むことができなかったり、歯磨きが十分にできない場合は抜歯をした方が良いでしょう。
また、親知らずが生えていることで起こるトラブルがあります。
1.歯肉が腫れる
歯と歯肉の間にプラークや食べかすがたまりやすくなり、親知らずの周辺が不衛生になります。これにより、親知らず周囲の歯肉に炎症が起きてしまいます。
2.虫歯や歯周病になる
一番奥で歯ブラシが届かず磨きにくいため、どうしても磨き残しがあり、虫歯などになりやすいです。
また、親知らずとその手前の歯の隙間に汚れがたまりやすくなり、手前の歯が虫歯になることあります。
3.歯並びが悪くなる
歯肉の下に埋まっている親知らずが隣の歯を強く押して、歯並びや噛み合わせが悪くなることがあります。
4.手前の歯の歯根吸収
親知らずが手前の歯に食い込むように生えてくると、手前の歯の歯根吸収(根っこが溶けてしまうこと)を引き起こしてしまう場合があります。歯根吸収が進むと、親知らずだけでなく手前の歯の抜歯も必要になることがあります。
自分の親知らずがどのように生えているかは、レントゲン撮影ですぐに分かります。
こうしたトラブルを避けるためにも、お早めの受診をおすすめします!
上で紹介した親知らずの生え方によって、抜歯の難易度が異なるのですが、それについては次回の記事でお話する予定です。
2017年11月25日
こんにちは☆歯科助手の川上です。
いよいよ本格的に寒くなってきましたね。
さて今日は、無歯顎(歯がない方)の口腔内清掃のやり方についてお話したいと思います。
歯がないから磨く必要がない。入れ歯をしっかりと掃除してるから大丈夫だ。と思ってる方が多いと思います。歯がなくてもお口の中のケアはとても重要です。歯がない事によって起こる口腔粘膜の危険性や行って欲しい口腔ケアなどについてご紹介します。
入れ歯と接している歯茎や上あごには、入れ歯と歯茎の隙間に侵入した食物残渣(食べ残り)や細菌が付着しています。
粘膜の清掃を怠り不潔なままにしておくと、汚れの中で細菌が繁殖し気管を通って細菌が肺へと侵入し、肺炎を引き起こすという恐れがあります。
誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)という言葉を聞いた事はありますか?
日本人に多い死因として、がん、心筋梗塞、脳卒中に次いで、肺炎・気管支炎が挙げられます。
高齢者の肺炎は、口の中の細菌などが誤って肺に入って発症する「誤嚥性肺炎」の割合が高いと言われています。誤嚥性肺炎は、食べ物が誤って気道に入ってしまったり、唾液を飲み込む際に口腔内の細菌が誤って肺に入ってしまったりして起こるものです。また、高齢者は睡眠中などの知らない間に、唾液を誤嚥していることがあります。その際に口の中の細菌が軌道の中に入り込んでしまったことで、誤嚥性肺炎を起こすことがあります。
また、唾液が減少すると粘膜の免疫力が低下します。歯茎に歯が無くなり、入れ歯が乗っているだけの状態では刺激が伝わらない為、歯茎の退縮が起こりはじめます。
歯茎の盛り上がり(顎堤)が少なくなると、入れ歯を安定させる吸着力が働きにくく、作成した入れ歯と形も合わなくなり、安定しづらくなってしまいます。
唾液には、体内に侵入しようとするウイルスや細菌の活動を抑制する抗菌作用によって身を守る「免疫システム」があります。
歯茎が歯ブラシによる刺激を受けないでいると、唾液の分泌量が低下し、粘膜の免疫力が低下してしまうのです。人間が持つ優れたこのシステムも、お口の中が不潔のままでは機能してくれないのです。
☆口腔内清掃☆
①義歯を取り外します。
※義歯も義歯ブラシなどを使って流水下で綺麗磨きます。
②うがいなどで食物残渣を除き、口腔内を湿らせます。スポンジブラシでお口の頬の内側や唇の内側、歯茎、上あご、舌などの汚れをやさしく取り除きます。
③歯ブラシを歯面に軽くあて、振動させるように磨きます。)ペングリップで持つと適切な強さになる)義歯との境の部分、歯の裏側も丁寧に磨きます。※③は部分義歯の方
④舌や粘膜をスポンジブラシ等で拭います。
⑤うがいやガーゼで清拭を行い、さっぱりとした状態で終了です。
☆マッサージ☆
まずは手を綺麗に洗って下さい。
人さし指の腹で、歯茎と口の粘膜の境目をゆっくりと押し撫でていきます。下の奥から前へ左右両方、2−3回行います。
そして、上の歯ぐきも同様にゆっくりと押し撫でていきます。
人さし指と親指で歯茎をつまむように挟んで圧迫するようにマッサージをします。
人さし指を使って、お口の中からほうれん線を伸ばすようにマッサージします。奥から手前に皮膚を引っ張り伸ばすようにゆっくりと前に持ってきます。
歯があってもなくても定期的に歯科医院で検診を受ける事をオススメします。
2017年11月12日
こんにちは!歯科衛生士の川嶌です(^o^)
最近、朝晩の冷え込みが厳しくなり、マスク姿で通勤されている方も増えてきているように思いますが、お口のケアをきちんとする事で風邪やインフルエンザ予防に効果的と言われています。
毎日の歯磨きの際、虫歯や歯周病を予防するためには、細菌の塊であるプラーク(歯垢)を歯の表面からきれいに取り除くことが必要です。そのためには丁寧な歯磨きが重要ですが、歯ブラシだけでは歯の表面はきれいに磨けても、歯と歯の間のプラークは60%程度しか除去できないと言われています。虫歯の最も起こりやすいのが歯と歯の間です。
そのため、歯ブラシと同じくらい大事な道具とも言える「デンタルフロス」や「歯間ブラシ」などの補助清掃器具を併用することが必要になります。

そこで、今回は普段から使える「補助清掃用具」として、「デンタルフロス」「歯間ブラシ」「ワンタフトブラシ」の3つについて詳しく紹介していこうと思います。

●デンタルフロスについて
歯ブラシで磨ききれない歯と歯の間のプラークや食べかすの除去に使用します。
欧米ではフロスorダイ(フロスか死か)と言われるほど使用頻度が高い清掃グッズですが、日本ではまだまだ普及しているとはいえません。最初は糸ようじなどホルダーが付いているものが使いやすいと思います。虫歯や歯周病、口臭予防の第一歩としてまずデンタルフロス(糸ようじ)を使用することをおすすめします。
デンタルフロスにはワックスタイプとアンワックスタイプがあり、歯と歯のすき間がほとんどない方や、初めてお使いになる方にはワックスタイプ、プラーク除去率が高く扱いなれている方にはアンワックスタイプが適しています。
【デンタルフロスの使い方】
ロールタイプ

1.両手の中指に巻いてちょうど良い長さの所で切ります。
2.上の歯の場合、親指と人差し指でフロスをつまみます。
3.フロスを歯の間に入れ、根本からプラークを掻き上げるイメージで動かします。
4.下の歯の場合は両手の人差し指をフロスに添えて使います。


※F字タイプは前歯、Y字タイプは奥歯に適しています。
●歯間ブラシについて
歯間ブラシは歯と歯のすき間部分やブリッジのすき間部分の清掃に適しています。
歯間ブラシはすき間の大きさに合ったものを使って下さい。歯肉退縮を起こしていない健全な歯肉に使用すると歯肉が下がってしまい、隙間ができて、食べカスがつまりやすくなるので注意が必要です。
【歯間ブラシの使い方】

えんぴつを持つように歯間ブラシを持ち、ゆっくりと「歯と歯の隙間」に入れたら、ゆっくりと抜きます。その動作を繰り返して汚れを除去します。
※歯と歯の間が狭い部分には無理に歯間ブラシを入れず、 デンタルフロスをお使い下さい。
隙間の大きさに合った歯間ブラシを選択することが大切なのでかかりつけの歯科医院で選んでもらいましょう。
●ワンタフト歯ブラシについて
歯ブラシや歯間ブラシ以外の清掃道具としてワンタフト歯ブラシがあります。

歯と歯間のすき間、咬み合わせ、奥歯の裏側など部分的な清掃に適しています。、コンパクトなブラシのため局所的によく磨きたい所などに重宝します。その他、小さなお子さんの仕上げ磨きに、寝かせた状態で磨いてあげるのにも適しています。
初めての方は鏡を見ながらブラシの先が歯に当たっているか確認しながら磨くとよいでしょう。

使いはじめは、ちょっとしたコツが必要かもしれませんが、慣れてしまえば簡単に効率的にプラーク除去ができるようになります。
当院では、歯科衛生士によるブラッシング指導の際、患者様に合わせた補助用具をおすすめしております。
ご自身の口腔内には、どのような補助用具が良いのか?使い方がよくわからないなど、何かございましたら、どうぞお気軽にご相談ください(^-^)/
2017年11月9日
こんにちは〜衛生士の大熊です。
今日のお話は歯磨きに欠かせないアイテムの歯ブラシです!
歯ブラシの選び方についてお話したいと思います。
正しい歯ブラシを選んで磨いてますか?
いつもなんとなく買っている…とゆう方は要注意です。
自分に合っていない歯ブラシで一生懸命磨いても意味がありません。
歯ブラシの目的はプラーク(歯垢)の除去です。
虫歯・歯周病・口臭など様々な歯のトラブルの原因となるプラークを歯ブラシにより取り除きます。
その目的を達成する為に最も重要なのは歯ブラシの硬さです。
硬い方が好みとゆう人もいるかもしれませんが、人によって向いている歯ブラシの硬さは違います。
かための歯ブラシは歯と歯肉が健康な人にオススメですが、同時に歯茎を傷つける恐れもあるので気をつけなければなりません。
ふつうの硬さは歯茎を傷つけずにプラークの粘着を剥がすことが出来るちょうどいい硬さです!
やわらかめの歯ブラシは普通の人には少々頼りなく感じることがあります。
毛先が滑りやすくプラークが落としにくいからです。
しかし歯茎に炎症を起こしている人や出血がひどい人にはオススメです。
つづいて…ヘッドの大きさを朝晩で使い分けることもオススメです☆
ヘッドが大きめは朝の忙しい時間に使用すると歯に一度に当たる面積、つまり一度に磨ける面積が大きくなり時短出来ます。
逆に小さめヘッドは夜の5分以上かけて丁寧にブラッシング出来る時に使うとベストです。
色々な歯ブラシがありわからないと思う方は当院で歯ブラシの処方を致します(^^)
歯列や口の大きさに合った歯ブラシをお選び致します。
選んだ歯ブラシの硬さやサイズを元に衛生士が正しく磨くコツや当て方などを伝えながら処方しますのでお家でも汚れを落とせるようになります☆
是非ご相談ください。
歯ブラシの変えるタイミング目安は約1ヶ月です。
毛先が広がったものはプラーク除去率が新しいものと比べて4割もダウンすると言われています。
生涯の歯の為に正しい歯ブラシの選び方と磨き方交換時期を守りましょう(o^^o)

2017年10月29日
歯科衛生士の二之宮です( ´∀` )b
歯周病が、他の病気とも関連があることは、以前のブログにも記載しましたが、他にも…
例えば糖尿病やリウマチになると、細菌に対する免疫力が低下するため、歯周病が悪化しやすいなど、色々と全心疾患に関わる事があります。
今回は、心疾患との関連についてお伝えしたいと思います。
歯周病になると、心臓病をはじめ呼吸器疾患、糖尿病などになりやすいこともわかってきました。とくに心臓病は、歯周病と密接な関係があります。
歯周病菌は歯肉から血管をとおって心臓にも移動し、血管壁に炎症を起こします。
すると炎症部分が動脈硬化を起こし、狭心症や心筋梗塞の引き金となります。
動脈硬化の部分からは、肺炎クラミジアなどと並んで、歯周病菌が数多く発見されます(肺炎クラミジアは肺炎などを起こす原因菌のひとつです)。
歯周病に罹患していると、心血管疾患の発症リスクは1.15〜1.24倍高まると言われています。
歯周病菌だけが、こうした病気の原因ではありませんが、原因の一つである事ははっきりしています。
歯周病が直接的に心疾患をもたらすという事ではなく、歯周病を治療して心疾患が改善するとは断言できませんが、それでも歯周病治療によって複数の原因の一つでも除去し、免疫という観点からも「有効に作用する」と考え取り組む価値はあると思います。
自分自身だけでの管理が難しいというのも歯周病の特徴でもありますので、何もなくても歯科医院での定期的なケアを受けられる事をおすすめ致します♪
2017年10月25日
こんばんは❗
受付の片岡です。
最近は、気温も下がり雨ばかりで寒い日が続いていますね。
風邪も流行り始めるので皆様気をつけてください。
さて、今回は糖尿病と歯周病の関係についてお話したいと思います。
一見何の関係もないように見える2つの疾患には、密接な関係があります。
歯周病は糖尿病の「第6の合併症」と言われており、糖尿病患者が歯周病を発症するケースが非常に多いことが分かっています。
糖尿病の人が歯周病である確率は、通常の人に比べて約2倍というデータがあります。
また、糖尿病患者は歯周病が重症化しやすい傾向があり、糖尿病の罹患(りかん)期間が長いほど歯周病の罹患(りかん)率が高いことも分かっています。
歯周病が進行した人ほど、血糖値が悪いと言われています。
そして、その状態が歯周病菌を増やす原因になっているのです。
たとえば、高血糖の状態だと浸透圧の関係で尿が多く出るため、体内の水分が減少して喉や口が渇きやすくなります。
口の中が乾燥すると、歯周病の原因となる菌が繁殖しやすくなるのです。

共通するのは、どちらも「生活習慣病」であるということです。
つまり、糖尿病も歯周病も、生活習慣が原因で発病する可能性が高いのです。
糖尿病を起こしやすくする運動不足やバランスの悪い食生活、精神的ストレスなどの生活習慣は、歯周病を起こしやすくする生活習慣でもあります。
歯周病は、いかに進行を止めるかが重要なポイントになります。
歯科医院に通い、歯ブラシでとることのできない歯石を専用の器具でとり除く必要があります。
そのほかにも、日常的に歯磨きを見直し、しっかりとプラークコントロールすることが大変重要です。

2017年10月21日
こんにちは。
歯科医師の吉です(^ ^)
今週は雨天と寒さが続き,秋というより冬という感じで,風邪を引かないように気をつけたいです.
さて,今回は歯周病についてお話しをしたいと思います.
現在,歯周病という単語は認知されつつありますが,昔は歯槽膿漏(しそうのうろう)という呼び方がされていました.
・歯周病はどんな病気なのでしょうか?
歯周病は,細菌の感染によって引き起こされる炎症性疾患です.
歯と歯肉の境目(歯肉溝)の清掃が行き届かないでいると,そこに多くの細菌が停滞し(歯垢の蓄積)歯肉の辺縁が「炎症」を帯びて赤くなったり、腫れたりします(痛みはほとんどの場合ありません).
そして,進行すると歯周ポケットと呼ばれる歯と歯肉の境目が深くなり,歯を支える土台(歯槽骨)が溶けて歯が動くようになり、最後は抜歯をしなければいけなくなってしまいます.

・歯周病の原因は何か?
お口の中にはおよそ300~500種類の細菌が住んでいます.
これらは普段あまり悪いことをしませんが,歯磨きが充分でなかったり,砂糖を過剰に摂取したりと細菌がネバネバした物質を作り出し、歯の表面にくっつきます.
これを歯垢(プラーク)と言い,粘着性が強くうがいをした程度では落ちません.
この歯垢(プラーク)1mgの中には10億個の細菌が住みついていると言われ,むし歯や歯周病をひき起こします.その多数の細菌の中でも,歯周病をひき起こす特定の細菌がいることが判明しています.
歯垢(プラーク)は取り除かなければ硬くなり,歯石と言われる物質に変化し歯の表面に固く付着します. これはブラッシングだけでは取り除くことができません.この歯石の中や周りに更に細菌が入り込み,歯周病を進行させる毒素を出し続けます.
・歯周病が進行する原因
歯周病を引き起こす主な原因は細菌ですが,歯周病が進んでしまう要因はたくさんあります.
- 歯ぎしり,くいしばり,かみしめ
- 不適合な補綴物や義歯
- 不規則な食習慣
- 喫煙
- ストレス
- 全身疾患(糖尿病、骨粗鬆症、ホルモン異常)
- 薬の長期服用
上記意外にも,歯周病と関係する要因はありますが,細菌の除去と共に,歯周病の進行因子を改善することも,歯周病治療にとっては大事です.
・歯周病は治るの?
現在では歯周病は,予防もできるし治療も可能です. 大切なのは予防,診断,治療,そしてメンテナンスです.
現在,歯周病治療は急速に進歩をしています. 以前は「不治の病」と言われていた歯周病も,現在では進行を阻止することが可能となり,健康をとりもどすことができるのです.
まず、歯周病の主な原因は歯垢(プラーク)ですから,それをためずに,増やさないことが重要です.3か月に一度の定期的なメインテナンスは有効だと言えます.
2017年10月12日
皆さんこんにちは(  ̄ー ̄)ノ
管理栄養士の青木です。
最近、寒かったり暑かったりと気温の変化が激しいですね。
体調はいかがですか?
食事、睡眠、休息をしっかりと取り、体調を崩さないようにしましょう。
さて、前回は砂糖がもたらす害の小児編でした。
実は小児だけでなく、成人も砂糖の接種のしすぎで、様々な疾病の原因となると言われています。
①虫歯になる、歯周病になりやすくなる。
虫歯は小児と機序は同じです。
虫歯同様に砂糖が長時間歯に付着していることで、プラーク(菌の塊)が生成されやすくなり、歯周病になりやすくなってしまいます。そして歯が抜けてしまい、入れ歯などのリスクが上がってしまいます。
②歯周病から糖尿病への影響
歯周病菌により、歯肉の中で作り出される炎症性サイトカイン(炎症を「体の中の火事」と考えると、火の手を強めるものが炎症性サイトカインです。)は、血液を介してインスリンの働きを妨げ、糖尿病を悪化させる可能性があります。
・特に2型糖尿病の方に関しては、歯周病の歯周治療を行うことで、インスリンの働きが改善することなどが報告されており、糖尿病の血清コントロールに歯周治療が重要であることが、認識されてきています。
③うつ病などになりやすくなる。
ビタミンやミネラルは体調を維持していくのに必要な栄養素です。砂糖を分解するのに大量のビタミンB群やミネラルが無駄に消費されてしまいます。カルシウムやマグネシウムは神経の興奮を鎮める「自然の精神安定剤」です。不足すると、睡眠障害やイライラが起こり、攻撃的になります。これが長く続くとうつ病を引き起こす原因となってしまいます。
④妊婦さんへの影響
妊娠中は、悪阻(つわり)、偏食などの影響もあり、口の中の衛生状態が悪くなりがちです。これに加え、女性ホルモンの血中濃度が高くなります。歯周病菌の中には、女性ホルモンを利用して増える菌がいるため、歯肉炎を引き起こしやすく、しかも進行も速くなります。砂糖を多く摂取してしまうと、更に口の中の菌などが増える原因にもなってしまいます。
⑤高齢者への影響
歳をとると、食が細くなり、一度に沢山食べれなくなります。また歯も弱くなります。すると、糖質(ごはん、うどんなど)は柔らかいので、そればかり食べるようになってしまいます。そうなると虫歯や歯周病、栄養失調などの原因となってしまいます。

砂糖を摂取しすぎすることで様々な害をもたらすことになります。
「味覚の秋」ですが、食べ過ぎたりせずに普段通りの食事を心がけて、健康に気を付けてください!!( ^^) _旦~~
2017年10月7日
こんにちは!
受付・保育士の草間です(^_^)
10月に入り、街はハロウィンモードですね♪
ハロウィンといえば、「トリック オア トリート!(お菓子くれなきゃイタズラしちゃうぞ!)」
という言葉の通り、お菓子を食べる機会も増えることと思います。
今回はそんな、お菓子にも多く含まれている砂糖が子どもに与える害についてお話したいと思います。

子どもは身体が小さいため、食べたものの影響が大きく現れます。したがって、大人にはなかなか影響が出ないことも、子どもはすぐに影響が現れるのです。
とくに砂糖はその傾向が強く、また、砂糖は依存性がとても高いため、なかなか抜け出すことができません。
そんな砂糖は、子どもにどのような影響を与えるのでしょうか。
◆落ち着きがなくなる
砂糖を摂取すると血糖値が上がります。
すると、その血糖値を下げるためにインスリンという成分が分泌され始めます。
その中にはアドレナリンも含まれていて、アドレナリンは興奮ホルモンとも言われ、本来、人間が危機的状況に陥った時にしか分泌されるべきではありません。
このアドレナリンが切れると、子どもはまたアドレナリンを出すために砂糖を欲しがります。そして砂糖をもらえないと騒ぎ出してしまうのです。
◆体温が下がり、免疫力が下がる
砂糖を食べることで体温が下がります。
体温が下がるということは免疫力が下がっているということなので、必然的に風邪やインフルエンザなどにかかりやすくなります。
子どもはもともと免疫力が弱いのですが、砂糖を摂取することによってさらに免疫力が下がってしまうことになります。
◆肥満になる
吸収された糖は身体の中ですべてエネルギーに変換されるわけではありません。
一部は脂肪に変換されて体内に残ります。
これが肥満の原因です。
高カロリーな食べ物や動物脂肪を食べたからといって肥満になるわけではありません。
◆アレルギーやアトピーになる
砂糖を摂取し続けると、アレルギーやアトピーにかかりやすくなることが分かっています。
アレルギーやアトピーは決して遺伝によって起こるものではありません。
もともと、アレルギーというのは獲得免疫が強く出すぎる場合に起こります。
つまり本来、免疫機構というのは、自然免疫→獲得免疫の順で出動するものなのに、自然免疫の力が弱まるため獲得免疫が先に出てしまうのです。その結果、獲得免疫が異物ではないのに勝手に異物だと判断して、涙を出させたり、鼻水を出させたりするように指示し、いわゆるアレルギー反応が起こさせるのです。
獲得免疫が先に出てくるのは、自然免疫がの働きが弱まっているからです。自然免疫の働きを強くすることでこの機構は回復します。
すべては砂糖から連鎖して起こっていることなのです。
この他にも、前回の記事でお話しした虫歯になりやすくなる、糖尿病やうつ病、口呼吸につながるなど、たくさんの害があります。
砂糖にはこんなにも多くの害があるのだということを忘れずに、子どもたちの糖分の摂りすぎにはぜひ気をつけてあげましょう!