歯並びと噛み合わせの重要性とは?
2025年01月17日
こんにちは!歯科助手の長岡です。
突然ですが、皆さん「歯並び」と「噛み合わせ」の違いをご存知ですか?
似たような言葉ですが、実は意味が全く異なります!
歯並び、噛み合わせが悪いとどのような症状を引き起こすか、それぞれ見ていきましょう!
【歯並びとは】
歯並びとは、歯の見た目および歯列の位置を指す言葉です。
歯並びは外から見たときに歯がどのように見えるか(見た目)、歯列がどの位置にあるか(位置)、それが「歯並び」です。
歯並びと言う言葉には機能面の良し悪しは含まれません。
「良い歯並び」「綺麗な歯並び」であっても、噛み合わせに問題があるケースもあります。
【歯並びが乱れると…】
・食べ物をしっかり噛めなくなる
・歯をすみずみまで磨きにくくなり、むし歯や歯周病になるリスクが上がる
・発音に悪影響がでる(特にサ・タ・ラ行の発音に影響が出やすい)
・見た目が悪くなる(見た目の悪さがコンプレックスにつながるケースも)
【良い歯並び(綺麗な歯並び)の条件】
①上下の前歯の中心(正中)がずれていない
②奥歯を噛み合わせたときに隙間が無い
③上の前歯が下の前歯にわずか(2~3mm程度)に覆いかぶさっている
④歯の大きさにばらつきがなく、歯がねじれたり、歯が大きく傾いていない
⑤歯がデコボコに生えておらず、あごの骨(歯槽骨)の中に歯がきちんと収まっている
良い歯並び、綺麗な歯並びとは、上記の5つの条件すべてを満たしている歯並びです。
矯正治療を行う際には、上記の5つの条件を基準にして治療計画を立案します。
【噛み合わせとは】
噛み合わせとは、上下のあご、および、上下の歯の位置関係を指します。
歯並びとは異なり、噛み合わせは歯の位置関係だけではなく「噛む(咬合)」という機能面の状態を指す言葉でもあります。
私たち人間の噛み合わせは、以下の4つの構造から成り立っています。
1.あごの関節(顎関節)
2.あごを動かす筋肉(咬合筋など)
3.歯
4.歯を支えているあごの骨(歯槽骨)
良い噛み合わせとは、上記の4つすべてがバランス良く機能している状態を指します。
逆に、悪い噛み合わせとは、上記の1つもしくは複数の構造に問題が出ている状態です。
【噛み合わせが悪くなると…】
・歯並びが乱れる(噛み合わせの悪さが不正咬合の原因になる)
・歯がすり減る
・歯が割れる、欠ける
・歯を支える歯槽骨が吸収してしまい、歯がグラグラになる
・あごの関節に痛みがでる、あごの関節から音が鳴る(顎関節症)
【良い噛み合わせの条件】
①犬歯から奥の歯が、上の歯1つにつき、下の歯2つが対になり、安定して噛み合っている(1歯対2歯)
②上下の歯を噛み合わせて横に動かしたとき、前歯や第1小臼歯が基準になり、側方(外側)への動きをコントロールできている
このように歯並び、噛み合わせと一言で言っても、症状は患者様によって様々です。
また、噛み合わせが悪いと顎の関節に痛みが出たり、歯以外にも悪影響を及ぼします。
矯正治療や、インプラント・入れ歯・ブリッジなどの失った歯を補う補綴治療を行う際には、「良い噛み合わせの条件」を考慮して治療を行うことで、歯並びだけではなく噛み合わせの改善にもアプローチできます。
当院でもインビザライン矯正を行っておりますが、矯正治療以外にもナイトガード作成やボツリヌス注射等、患者様の症状に合わせて治療を行っております。
また、治療に入る前には必ず患者様と治療方針を決めてから治療を開始していますのでご安心ください☺️
一緒にお口の健康を守っていきましょう✨️