親知らずは抜いた方がいいの?
2024年11月15日
こんにちは、歯科医師の飯田です。
今回は親知らずは抜いた方がいいの?についてお話ししていきます。
昔の人は麻酔もない頃に親知らずを抜いていたのでしょうか?
まずは昔の人は歯を抜く時に麻酔をせず叩いて抜くや引っ張って抜くなどを行い、そのあと痛みを和らげるものを紙で包み歯を抜いたところに入れたりしていたそうです。
今よりも歯医者が苦手な人が多くいたのではないでしょうか。
ただ、昔の人は今よりも顎が大きかったので親知らずはしっかり生えている人が多かったのです。
今では硬いものを噛む事が少なくなるにつれ顎の発達が弱くなり顎自身が小さくなっています。
それを裏付ける研究があり、とある国の歯並びがずっといいとされている部族がいたのですがその部族の子供が現代の食べ物がある町で生まれて食生活をすると歯並びが悪くなったそうです。
歯並びが悪くなる理由が現代食の軟化による顎の発達が弱くなるためです。
そのため親知らずが生える位置がなく斜めに生えるしかなく、抜かなくては行けない親知らずになってきているのです。
と言うことは親知らずは必ず抜くのではなく、親知らずがしっかり生えてないまたは生えてる事で他の歯の邪魔になっている時に抜かなくては行けないのです。
例えば親知らずの一個前までの歯の歯ブラシがやりずらい事で虫歯や歯周病になりやすい
親知らずが斜めに生えてきて前のはとの間に虫歯ができている、横に生えていて歯ブラシが届かないところで炎症が起きてしまっているなどが抜く理由となります。
逆に親知らずがあると有利になる場合もあります。
例えば移植や歯髄再生療法などが挙げられます。
移植は6番目の歯や7番目の歯が虫歯や破折などで残さないときに、そこに移植として親知らずを持ってきます。この時は親知らずの状態や移植先の状態でも変わってくるのでしっかりとした検査が必要になります。根っこの形などではできないこともあります。
歯髄再生療法は親知らずの幹細胞というものから再生します。今だと保存と管理などを行う骨髄細胞バンクなんてものも存在いたします。
親知らずは他の歯を虫歯にしたりすることもあれば他の歯の代わりに使うこともあったりするのでしっかりと検査や診断するのが大事なので何かあれば当院まで相談にきていただければと思います!