力のコントロール(ナイトガードの有用性)
2017年12月24日
歯科衛生士の二之宮です♪(´ε`*)
お口の中を健康に保つためには、細菌のコントロールと力のコントロールが、とても大切です。
以前、細菌のコントロールについてブログでもお伝えしてありますので、今回は力のコントロールについてお伝えさせて頂きます。
力のコントロールと聞いても、あまりぴんとこないかと思いますが…
まずは、ご自身の口の中を鏡で見てみて下さい。
舌が…
粘膜が…
歯が…
このようになっていませんか?
一つでも当てはまれば力のコントロールが必要です。
舌と粘膜のヒダができる原因は、くいしばりをしている事が、歯の磨り減りの原因は、歯ぎしりをしている事が考えられます。
就寝時に行っている事や、日中の集中している時など、無意識に行っている事が多いので、本人にはあまり自覚がない事があります。
では、力のコントロールを行わないとどういう事が起こり得るでしょうか?
お口の中を家に喩えると、奥歯は柱、前歯は屋根、歯茎や骨は地盤となります。
地盤が固く、柱がしっかりし、屋根があってこそ家は成り立つのです。お口の中の家を保つためには、この地盤と柱と屋根がしっかり協調し、耐震強度を保っていなければなりません。
お口のなかの家を守るためには、噛む力のコントロールが大切なのです。
歯の平均寿命を見てみると、第一大臼歯、第二大臼歯が50歳前半ということで、一番短くなっています。もしも、歯を失う原因が細菌的要素だけならば、前歯から失われても良いはずなのですが、そうではありません。つまり、噛む力によるダメージでも、歯は失われるのです。
歯がどんどん失われていくと、最終的には上の歯と下の歯の噛み合う歯が交互になくなってしまう「すれちがい咬合」というものになってしまいます。上は奥歯だけ、下は前歯だけ残っているような状況です。
こうなってしまうと歯をうしなうスピードを緩めることは難しくなってしまいます。
噛む力の負担能力が一番高いのは、第一大臼歯といわれる歯です。次に第二大臼歯です。
しかし、噛む力の重心は、筋肉の付着位置により、第二大臼歯のやや後方あたりになっていることが多いようです。負担能力が弱い歯に強い力が加わりやすい環境になっているのです。外見上は掛かっている力は見えませんが、この時点での力のコントロールが大切です。
対策としては…
①日中は、意識的に歯と歯を離すようにする。
②就寝時は、ナイトガードを併用する。
ナイトガードは、患者様毎のオーダーメイドです。
まずは、型どりを行い、一週間後を目安で仕上がってきた物をセットし、その夜から就寝時に使用して頂くようになります。
まずは、実際にお口の状態を診て相談し、処置に移ることをお薦め致します( ´∀` )b