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染め出しで磨き方をチェック!

2021年03月22日

こんにちは。歯科医師の堀井です。

今回は歯科医院で行っている歯の染め出しについてのお話です。

染め出しと言われても何のことだか、なかなかイメージが湧かないと思いますが、みなさん小さい時に一度はやったことがあるかもしれません。

染め出しでは下の写真のような赤いお薬を歯に塗ることで歯の表面に付着したプラークを確認することができます。

プラークはバイオフィルムとも呼ばれ、細菌が増殖して塊となったものです。

ヒトの体には自分の細胞よりも多くの細菌が存在しています。

口腔内では約1000種類もの細菌が細菌叢と呼ばれる集団を作って生息しています。

その細菌たちが歯の表面に形成するバイオフィルムは、歯科の2大疾患である虫歯と歯周病の直接の原因となっています。

また糖尿病や動脈硬化などの全身疾患との関わりも指摘されています。

なので全身の健康を保つ上でも、バイオフィルムの知識や取り除く方法を身につけることはとても重要です。

この画像はプラークの中の細菌を拡大したものです。

では虫歯ができる過程でバイオフィルムがどのように関わりを持つのかを確認していきましょう。

私たちが甘いものを食べると、バイオフィルムの中の細菌が糖分を代謝して酸を作ります。

その酸が細菌たちへのストレスとなって、より酸性になりやすい環境になります。

その結果として酸に強い細菌が、生き残りやすいように細菌叢に変化が起こり、結果として虫歯が進行していきます。

 

つまり虫歯の原因となるバイオフィルムを適切に取り除くことができれば、虫歯になる原因を根本的に解決することができます。

ではどうすればこの諸悪の根源であるバイオフィルムを取り除くことができるのでしょうか。

 

それは適切な歯みがきによって達成することができます。

どのようなブラッシングが効果的なのか見ていきましょう。

1日3回、毎食後に歯をみがくという方も多いと思いますが、研究では1日に二回と3回磨く場合で虫歯の発生に大きな差は認められていません。

ただし、それ以下の回数では虫歯ができやすくなるので一日二回以上磨くことが望ましいです。

さらに、「歯磨きをしている」と「歯磨きができている」は全く別で歯ブラシが当たっていないところは何日も磨いていないのと同じことになってしまいます。

そこで染め出しを行って、どこが自分が自分で磨けないところなのかを知っておくことが大切です。

これが実際に染め出しをした状態ですが、歯と歯の間や、歯と歯茎の境目にバイオフィルムが付着していることが多いです。

 

皆さんもぜひ歯科医院で、歯磨きをしにくい場所をチェックしてみましょう!

そこを磨けるようになることでお口の中、ひいては全身の健康を得ることにつながります。

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