医院ブログ

047-431-4721

キービジュアル

鼻呼吸と口呼吸・お口ポカンについて

2022年10月17日

皆さんこんにちは♪
歯科衛生士の吉田です🦷🪥

本日は「お口ポカン」についてお話をします。

「お口ポカン」というとちょっと可愛い聞こえ方をしますが、これは医学用語で『口唇閉鎖不全』と言います。
これは食べる、話すなどの口の機能が十分に発達していない病気である口腔機能発達不全症という症状の1つで、れっきとした病気です。結論だけ先にいってしまえば、この口唇閉鎖不全、いわゆるお口ポカンが原因で歯並びが悪くなったり、むし歯になったり、そしてもっというとお口の中だけではなく顔貌の変化、全身にも影響を与えかねません。

お口をポカンと開けたままにしてしまうのは不注意とおもわれがちですが、そこには「お口を閉じるのが難しい理由」が隠れている可能性もあります。一例をあげます。
 
* アレルギー性鼻炎で鼻がつまり口呼吸をしている
* 舌が正しい位置にないことや舌の誤った使い方をしているなどの舌癖がある
* 口輪筋(お口の周りの筋肉)が弱いため、口を閉じることができない
* 出っ歯や受け口など歯並びが悪いため、口を閉じることができない
* 肥満により鼻での呼吸がしづらく口呼吸をしている

続いてお口ポカンによるリスクの例をあげていきます。お口の中だけではなく、全身に悪影響を及ぼすのです。

①むし歯や歯周病のリスクが上がる

お口をあけたままにすると、お口の中が乾き唾液の分泌量が減ります。唾液には口内細菌や食べカスを洗い流す自浄作用や口内に侵入した細菌の活動を抑制する抗菌作用があり、共に細菌の繁殖を阻害する重要な働きがあります。

② 歯並びが悪くなる

お口ポカンの場合、舌が正しい位置に維持できていないため、低位舌になる可能性があります。低位舌とはその字の通り、舌が下顎の方にだらりと低く下がっている状態を指します。ちなみに、舌の正しい位置はスポットポジションと呼ばれています。上顎の真ん中の前歯2本の真裏にある膨らみをスポットと言い、舌先がこのスポットにあたり、舌全体が上顎に吸い付いている状態が正しいとされています。

低位舌の場合、舌が下の前歯の裏に押し付けられ、下顎の歯に余計な力が加わることになります。そうすると、反対咬合(受け口)や空隙歯列(すきっ歯)などの原因になります。
また、低位舌の場合、舌が常に下顎の方にあるため、上顎の成長に必要な口腔内から外に向かって押し出す舌の力が不足します。そのため、上顎に十分なスペースができず歯が正しい位置に生えてこられなくなってしまうのです。これは上顎前突(出っ歯)や叢生(乱ぐい歯)などの原因になります。

③ 風邪やインフルエンザなどの病気にかかりやすくなる

先ほどお口ポカンの原因に鼻づまりによる口呼吸と書きました。この“気が付いたら口呼吸をしている”というのは非常に危険です。ヒトの呼吸というのは鼻呼吸が正しいとされています。なぜなら鼻呼吸をすることにメリットしかないからです。鼻の粘膜というのは、体外の空気を肺呼吸に都合がよいように調節する働きがあります。例えば、鼻毛や鼻汁で埃や花粉、ウイルスなどの異物を絡めとるフィルターの役割、そして体外の空気を加温、加湿して体内に送り込むことで粘膜や肺への負担を減らしています。ところが、口呼吸の場合これらの働きがないため、菌やウイルスなどの異物を含んだしかも乾燥した冷たい空気をそのままダイレクトに体内に取り込むことになり、風邪やインフルエンザなどの感染症にかかりやすくなるのです。特に現在は新型コロナウイルスの感染対策のたのためにも要注意です。

○お口ポカンを治す方法○

・歯科矯正治療
出っ歯や受け口などの歯並びの悪さが原因で口が閉じにくい=お口ポカンの場合は「歯」のプロである歯科にかかりましょう。

・口周りの筋肉や舌の筋肉を鍛える
舌癖があったり、気が付いたら口が開いたままになっていたりする場合、口周りや舌の筋肉の弱さが原因かもしれません。そこで口周りの筋肉バランスを鍛えたり正しい舌の動きを覚えたりするための訓練法があります。それがMFT(Oral Myofunctional Therapy;口腔筋機能療法)です。様々な療法がありますが、今回は「いつでも」「どこでも」「誰にでも」できる方法をご紹介します。それは福岡県にあるみらいクリニックの今井一彰先生が考案された『あいうべ体操』です。

当院のスタッフがYouTube(下記リンク)にて「あいうべ体操」の歌を歌っています!
是非あわせてご覧ください(*^^*)

あいうべ体操を続けて、お口ポカンを防ぎましょう💪🏻🔥

個別相談へのご案内

診療時間
午前: 9:00~13:00
午後:14:30~18:00
  • ※ △土曜:9:00~17:00
  • ▲日曜:9:00~12:00/13:00~16:00
  • ※ 祝日は休診

047-431-4721

このページの先頭に戻る