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歯周病の原因について

2020年09月14日

皆さんこんにちは!歯科衛生士の嶋です。
少しずつ秋の訪れを感じる頃となりましたが、いかがお過ごしでしょうか?
今回歯周病の原因についてお話ししていきます!現在日本人の80%以上は歯周病に罹患していると言われています。何が原因で歯周病になるのかくわしく聞いたことがない人もいるのではないでしょうか。まず、歯周病とは歯と歯茎の間から侵入した細菌が、歯茎に炎症を引き起こし、さらには歯を支える骨を溶かしてグラグラにさせてしまう病気を歯周病といいます。虫歯とは異なり痛みが出ないことの方が多いのですが、気づかないうちに進行し歯茎からの出血などが起こった後、歯が自然に抜け落ちるほどの重症になることがあります。歯を失う80%以上の原因は歯周病もしくは虫歯によるものです。

①プラーク(歯垢)
歯周病の直接の原因はプラークです。プラークは 多くの種類の細菌増殖して塊となったものです。特に歯周病細菌は酸素の少ない場所を好むため、主に歯と歯茎の間(歯周ポケット)の中に存在し、毒素や酸素を放出して歯周組織を破壊します。

②局所的なリスクファクター(お口の中の環境など)
○歯石
プラークを放置すると、唾液中のカルシウムなどが沈着して歯石になります。歯石表面には細菌が住み、プラークが増殖しやすいため、歯周病を更に悪化させる要因になります。


○歯並び
歯並びが悪いところは歯磨きが不十分になりがちでプラークが増殖して炎症が起こりやすくなります。
○不適合な修復物など
歯にあっていない修復物などの周りにはプラークがたまりやすくなります。


○口腔習癖
口呼吸:口で呼吸する癖がある場合、口の中が乾燥しプラークがつきやすくなります。また、歯茎の抵抗力が弱まり炎症が起きやすくなります。
歯ぎしり:歯周組織は歯ぎしりのような横から加わる力には極めて弱いため歯周病が悪化します。

③全身的なリスクファクター(生活習慣病など)

○喫煙

喫煙は歯周病を悪化させる大きなリスクファクターです。タバコに含まれるニコチンは血管を収縮させて歯茎の血行不良を引き起こします。更にタバコには一酸化炭素も含まれており、歯周組織の酸素欠乏を引き起こします。そのため、歯周組織は栄養不足になり、歯周病細菌に対する抵抗力が低下し歯周病を重症化させます。

○ストレス

精神的なストレスによって体の抵抗力が弱くなったり、生活習慣(歯磨き、喫煙、食生活など)が変化したりすることで歯周病が悪化しやすい状態になります。

○食習慣

甘いもの、柔らかいものを多く食べる習慣は、歯周病の原因であるプラークを増殖させやすくします。また、不規則な食事、栄養の偏りは歯周組織の抵抗力を弱め、全身の健康に悪影響を与えます。

④全身の健康への影響

○糖尿病

糖尿病は、すい臓から分泌されるホルモン「インスリン」の働きが阻害される病気です。インスリンが正常に働かないと、血液中の栄養(ブドウ糖)を全身の細胞にうまく取り込めなくなります。血液中のブドウ糖を「血糖」と言いますが、糖尿病になると、血液中のブドウ糖を処理しきれなくなって、血糖値が上がります。糖尿病と歯周病は相互に関連しています。歯周病菌が出す毒素の影響でつくられる炎症物質「サイトカイン」が血管を通じて全身に放出されると、インスリンが効きにくくなって、糖尿病が発症・進行しやすくなります。

○誤嚥性肺炎

歯周病菌を含むお口の中の細菌が気管に入り込み、肺炎を発症する恐れがあります。高齢者や寝たきり、なんらかの後遺症で飲み込む力が低下していると起こりやすくなります。

○狭心症・心筋梗塞

歯周病の原因となる細菌の毒素が血流に入り動脈効果やその他の心臓疾患を引き起こします。

○心内膜炎

心臓の弁に歯周病菌が感染しておこることがあります。心臓弁膜症など基礎的な疾患がある人は要注意
です。

○胎児の低体重・早産

妊娠中は歯茎の炎症が起こりやすく、歯周病になる人が多くいます。歯周病の炎症に出てくる物質が胎盤に悪影響を及ぼすためだと考えられています。

さまざな疾患が関連していることがわかります。基本的には歯周病となる菌を減らすことです。第一にブラッシングになります。磨いていると磨けているは大きく違います。お口の中は複雑な構造をしているためその部分にあった手法、デンタルフロスや歯間ブラシなどの道具を使用して磨き残しがないように行わなければいけません。また、歯周病菌の活動を活発にする生活習慣(間食が多い・よく噛まずに食べる・喫煙・毎食後すぐ磨かない)などの改善が大切になります。また、歯周病を防ぐために効果的なのは歯科医院でメインテナンスを受けて頂くことです。的確な診断をしてもらい、個人にあったブラッシング手法を習得したり、定期的に自分自身では取り除けないプラークや歯石などを除去してもらいましょう。歯周病と診断された場合は早期の治療が必要になります。現在歯周病で悩まれている方がいましたらぜひ当院にお越し下さいませ。

 

  


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